物流コンサルティングのトレンド
物流コンサルティングのグローバルトレンドについて調べてみました。
今回は外資コンサルファームが運輸・物流・サプライチェーン領域で提供してるサービス内容を参考にしました。
Table of Contents
1.デジタル推進とデータドリブン
物流は紙ベースでやり取りされる膨大な書類によって、プロセス全体の遅延が頻繁に発生し、そこに多額の費用が費やされています。
そこでデジタル技術を活用し、データベース上で書類を管理することで、大幅なコストカットの機会が期待されています。
例えばアクセンチュアは、AB InBev、APL、Kuehne + Nagel、およびヨーロッパの税関当局と協働し、ブロックチェーンを活用した物流書類の文書化の実証実験に成功し大幅なコストカットが期待されています。
デジタルテクノロジーに対する情報感度を引き上げ、様々な企業や組織と協働しつつ、コンセプトを実際に形にできるコンサルティングが必要とされています。
2.物流統廃合と全体最適化
企業のクロスボーダーM&Aの増加、慢性的な人手不足、グローバル展開といった外部環境の変化を受け、物流機能に関しても拠点やネットワークの見直しが求められています。
業務プロセスの実現性を検証しつつ、物流統合におけるシナリオを設定し、生産拠点から販売チャネルにおける最適なネットワークをモデリングできるコンサルティングが必要とされています。
3.サプライチェーンの透明性
グローバル経営では、先進国と新興国の異なる市場で収益性と成長性を追求する事が重要となっています。
こうした新興国においては、透明性の高いサプライチェーンを設計し、様々なリスクを持続的に回避する運営設計が必要とされています。
外コンの物流サービス
外資コンサルファームが公開している物流向け提供サービスをまとめました。
各社毎でサービス内容が若干サービス内容が異なっていて、自社の強みや差別化戦略が表れていることが分かると思います。
Accenture/アクセンチュア
-ブロックチェーン
-コネクトする港湾
-コンテナ業務のコネクト
-倉庫の自動化
Deloitte/デロイト
-現状の物流ネットワークにおけるコスト構造分析
-各物流拠点の現状パフォーマンスと要求パフォーマンスの整理
-統合後目指すべき物流ネットワークのシナリオオプションと各オプションの評価結果
-統合シナリオの物流コストシナジー効果と統合シナリオ実行に必要な投資額
-統合シナリオの実行計画と課題に対する施策一覧
PwC/プライスハウスウォータークーパース
-グループ経営管理
-グローバル人材マネジメント
-M&Aに関わる統合支援
-新興国展開支援
-シェアードサービスセンター
KPMG
-サプライチェーンの全体設計
-調達/購買機能の強化・再配置
-仕入先管理手法の改革
-BCPを踏まえたプロセス・拠点・在庫の最適化
-物流センターの統廃合
-物流センター倉庫内業務の効率化
-配送コスト削減
EY/アーネストアンドヤング
-End-to-end(E2E)supply chain visibility and insights/E2Eサプライチェーンの可視化と洞察
-Supply chain strategy and segmentation/サプライチェーン戦略
-Integrated supply chain operating model/オペレーティングモデルの統合と変革
-Supply chain network and trade flow optimization/サプライチェーンネットワークの構築
-Integrated digital planning – supply chain planning and synchronization/デジタル技術を用いたプランニングプロセスの精度向上、自動化、短サイクル化
-Smart product and portfolio management/ポートフォリオマネジメント
-Supply side optimization and procurement/サプライサイドとの連携方法最適化
-Digital logistics and fulfillment/最新のテクノロジーを用いたロジスティクス基盤の構築
-Extended supply chain risk intelligence, optimization and sustainability/持続的に運営かつ改善できるプロセスの確立
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