Month: January 2019

米国産Appleに対する関税引き上げ

トランプ就任以降米国はTPPからの脱退を発表。 その後もアメリカの輸入関税引き上げは止まらず、グローバル規模での貿易摩擦が加速しています。 そして昨日中国、インド、メキシコがアメリカ産リンゴに対する輸入関税引き上げを検討していると発表がありました。 貿易摩擦はグローバルでの物量の大きな変動要因となりうるので、物流/サプライチェーン企業は動向をウォッチする必要がありそうです。 ◆北米産りんごに対する輸入関税の引き上げ インド50%→80%(1月末から開始が決定) 中国10%→50% メキシコ0%→20% 食品に対する輸入制限は経済停滞のみならず、食品廃棄等にも繋がりうるので倫理上良くないです。 原文 https://www.foodlogistics.com/risk-compliance/news/21039887/apple-industry-hit-hard-by-tariffs ◆北米向け「Apple製品」は無関税 一時期は中国→北米の「Apple製品」対して10%の関税措置も検討していたようですが今回は見送っています。 原文 As expected, Apple largely escapes China tariffs but iPhone could still be hit later 一方トランプは中国からのApple製品の輸入品に対する関税措置をあきらめていないようで、Apple社に対して国内回帰するよう迫っているようなので今後両国の貿易摩擦が悪化すれば、関税措置が取られる可能性もありそうです。

中国におけるトラックの車格規制とドライバーの労働基準事情

中国におけるトラックの車格規制とドライバーの労働基準事情

中国では急速な自動車の増加によって交通事情が悪化しつつあり、外資企業が中国で輸送ビジネスを行うには高いリスクが伴います。 一方同時に中国は人口13億を超える巨大なマーケットでもあり、企業が成長する上で中国でのビジネス展開は不可避になりつつある中で、中国の輸送事情は理解しておきたいです。 そこで中国における輸送/配送事情と法規制についてまとめてみました。 中国での運転免許の取得方法 日本の国際免許は原則中国では使えないようです。 期間が3カ月未満の場合は一時的な許可申請でも運転可能なようですが、3カ月以上にわたって運転する場合は運転免許証を取得しなければなりません。 その運転免許証の取得方法ですが、省によっても異なるようでが、原則100問程度の筆記試験を受けて90%以上の正答率で合格とのこと。 また言語は中国語が中心ですが、上海や北京では外国語の試験もあり、通訳機持参が可能な場合もあります。 中国におけるトラック車格の利用規制 1.地面からトラックの最上部までの高さは最大4m 2.幅は最大2.55m 3.長さは最大20m以下 4.重さは最大49Ton もちろん車輌の駆動軸本数の違いや、トレーラー/トラックなのかで異なります。 運転時間と休憩時間のルール 1.日中の連続運転時間は4時間以内。夜間の連続運転時間は2時間以内。休憩は20分以上行う 2.24時間以内の累積運転時間は8時間を超えてはならない 3.連続した累積運転時間は44時間を超えてはならず、残りはその期間中効果的に休息する 4.3級以下の山岳道路を夜間走行してはらならない 5.午前2時から午前5時までに安全確保のために停止しなければならない?(内容が理解できなかったので調査中) ※こちらはCRTA(China Road Transport Organization)という国の機関によって取り決められています。 ※上記は「道路旅客輸送企業のための安全管理規則」の第38条に記載があります 中国でも欧州、米国、日本と同様に安全面を考慮し、トラック事業者に対する労働基準が設けられているようです。 しかし中国の場合は個人ドライバーが配送を担うことが多いようで、実態としてしっかりと管理されている状況とは言い難いようです。 参考サイト ◆China Road Transport Organization: 公式サイト ◆Beijing Traffic Management Bureau: 公式サイト ◆ligentia: 公式サイト 関連するおすすめ記事!! 物流ニュース!!

ヨーロッパ(EU)におけるトラックドライバーの労働基準法まとめ

ヨーロッパ(EU)におけるトラックドライバーの労働基準法まとめ

ヨーロッパにおけるトラックドライバーの労働基準法について調べてみました。 ご存知の通り日本のトラックドライバーは拘束時間と休憩時間の上限が設けられていて、運送会社はこの法規制を遵守することが求めれていますが、ヨーロッパでも同じように労働基準法は存在します。 運転時間の限度/上限 ・1日の運転時間は原則最大9時間まで (但し1週間内で2日は最大10時間まで可能) ・1週間の運転時間は最大56時間まで ・2週間通算の運転時間は最大90時間まで 休憩時間の取決め 1.地面からトラックの最上部までの高さは最大4m2.幅は最大2.55m3.長さは最大20m以下4.重さは最大49Ton もちろん車輌の駆動軸本数の違いや、トレーラー/トラックなのかで異なります。 備考 ・ヨーロッパ(EU)のトラック運転手は皆「ドライバーズカード」というマイクロチップ入りのIDカードを保有し、運転情報をデータで電子管理し、労務違反を検知する仕組みを取っている。 ・運転開始/終了時にドライバーズカードをトラックに取り付けられているスキャナで読取る。 欧州GDPR全解明 関連するおすすめ記事!! 物流ニュース!!

北米におけるトラックドライバーの労働基準法まとめ

北米におけるトラックドライバーの労働基準法まとめ

周知の通り、国内労働者の労働条件は厚生省が定める労働基準法で制約が定められていますが、トラックドライバーは人命に関わる労働である性質上、「改善基準」と言う別の法規制により労働条件が定められています。※国内のトラックドライバー改善基準の内容はこちら。 海外でも同様にトラックドライバー向けの労働基準は設けられていて、輸送会社とその運転手は労働規制を準拠する責任があり、守らなければ会社と個人が罰せられます。 一方、法規制の内容については各国で若干異なるようです。そのため日本の労働基準に基づいて海外での配車スケジュールを計画しているとペナルティを受ける可能性があり、最悪営業停止処分にもなり得るので注意が必要です。 ただそれにも関わらず、法規制の内容は複雑で、様々な特例や例外があったり、言い方が遠回しだったりととにかくわかりずらい。日本の法規制を客観的に捉えたいという想いもあり、海外のトラック運転手の労働基準事情について調べてみました。 運転時間の上限 ・1日の勤務時間は原則最大14時間まで ・その内運転時間は原則最大11時間まで ・1週間での合計運転時間は最大60時間まで 休憩時間の取決め ・8時間運転する度に休息30分間 ・最低でも毎日10時間は休息を取る ・最低でも1週間のうち1度は34時間の連続した休憩を取る。しかもAM1:00~AM5:00が2日間含まれていること。つまり夜中は休む必要がある ・上記を満たせば週の初めに勤務時間をリセット出来る ・しかしリセット後計測開始から最低10時間の休息を取る 運転時間と休憩時間のルール 1.日中の連続運転時間は4時間以内。夜間の連続運転時間は2時間以内。休憩は20分以上行う2.24時間以内の累積運転時間は8時間を超えてはならない3.連続した累積運転時間は44時間を超えてはならず、残りはその期間中効果的に休息する4.3級以下の山岳道路を夜間走行してはらならない5.午前2時から午前5時までに安全確保のために停止しなければならない?(内容が理解できなかったので調査中) ※こちらはCRTA(China Road Transport Organization)という国の機関によって取り決められています。※上記は「道路旅客輸送企業のための安全管理規則」の第38条に記載があります 特例1:16-Hour Exception ・発着地が同一拠点の運送、つまりA地点を出発してA地点に帰ってくる往復便の場合、勤務時間を最大16時間にまで延長できる ・ただし運転時間は変わらず最大11時間まで ・別トラックへの乗り継ぎは出来ず、同一トラックを利用する場合のみ適用可能 ・この特例を利用したら34時間の連続した休憩を取らなければならない ・34時間の休憩を取るまでは、16-Hour Exceptionを再度使えない   特例2:Adverse Driving Condition ・運転時間11時間内にトラックが安全な状態で目的地にまで辿り着けない場合は、最大で13時間まで運転できる ・悪天候の場合、最大で13時間まで運転できる ・悪天候とは想定外の雪、みぞれ、霧、その他道路の凍結等の悪条件のこと。 以上が北米におけるトラック運転手の労働基準法です。 北米の場合これらのregulationをFMCSAという北米の運輸省が取り決めています。 原則1日11時間まで運転できますが、特別な状況下では運転時間を最大2時間まで延長できるみたいです。 関連するおすすめ記事!! 物流ニュース!!

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