Month: January 2020

日本企業のGartner Supply Chain Top25の選定は一度もない 選考基準は?

日本企業のGartner Supply Chain Top25の選定は一度もない 選考基準は?

Garner社は毎年「Gartner Supply Chain Top 25」を発表しています。私が調べた限り、このランキングは2010年頃から発表が始まったそうですが、日本企業の選出は過去1度もないです。ソニー、トヨタといった製企業を中心に、世界でも名を馳せている企業は少なくないと思うのですが、過去一度も25位内に入れていないというのは残念です。 そもそも、どのように選定されているのでしょうか?選定方法を調べてみました。 ◆精査1:Fortune Global 500とForbes Global List 2000 Garner社の発表によると、まず企業はFortune Global 500 & Forbes Global 2000に掲載されている企業に絞り込まれます。Fortune Global 500の2019年の結果における日系企業の選出は52社、Forbes Global 2000では223社がノミネートされました。 ◆精査2:年間売上高$12 Billion Gartner社はその上で、調査の効率性の観点から年間売上高$12 Billion以下の企業は足切りします。時価総額ではなく売上高なので、企業の将来性ではなく実績に基づいて足切りをしています。なおこのフィルタリングにより、Fortune Global 500の2019年の結果における日系企業の選出は52/52社、Forbes Global 2000では119/223社と全体の半分程度にまで絞り込まれます。 ◆精査3:その他除外 最後に、有形の製品を販売せずサプライチェーンを持たないサービス企業(銀行、保険、不動産、公共インフラ、ITサービス等)、選考要素に異常をきたすサプライチェーンを持つイレギュラー企業、最新の財務諸表を公表していない企業を除外しています。こうしたフィルタリングを経て、最終的には250~300社程度に絞られます。明確な基準については公表されていなかったので、機械的に進めているのか、マンパワーで精査しているのかも不明ですが、日系企業でサービス企業を除外すると約70社程度は基準を満たしている可能性が高そうです。 Company Name Revenue Toyota Motor $272,100 Honda Motor $142,600 Nissan Motor $108,700 Nippon Telegraph & Tel $107,500 JXTG Holdings $101,800 Softbank $86,200 […]

北米物量 マーケットは2024年までに約5%のCAGRで推移する見込み

世界最大のマーケット調査会社であるResearch AND Markets社の発表によると、北米における物流市場の年平均成長率は、今後5年間約5%以上の水準で推移すると発表しました。 同社は2018年における北米の物流市場規模は約$900Billion(日本円で約90~100兆円)と試算しています。2024年には$1200Billion(日本円で約120兆円~130兆円)にまで成長すると見積もられています。 その市場の成長を支えるのが、インドネシア、タイ、インドといった新興国向けの輸出だと考えられています。今後も国際物流を中心に市場が盛り上がっていくと考えれています。 ◆北米とインドネシアの貿易 北米はインドネシアと1996年にTIFAを締結しました。2018年における北米からの輸出に関しては、穀物類、航空機、天然資源を中心に対前年比で19%上昇。輸入に関しては、アパレル品を中心に3.1%上昇しました。インドネシア向け輸出が顕著に伸びている状況です。 ◆北米とタイの貿易 北米とタイの貿易歴史は長く、1833年にTreaty of Amity and Commerceを締結したところに始まります。北米の2018年におけるタイ向け輸出は、電化製品、天然資源、機械、食物を中心に約$12.6Billionと前年比で14.5%も上昇しています。輸入に関しては、電化製品、ゴム、宝石類を中心に$31.9Billionと前年比で2.4%上昇しました。タイ向け輸出が顕著に伸びている状況です。 ◆北米とインドの貿易 2020年現時点で北米はインドとTIFAを締結していません。一方、2018年における対インド向けの輸出は$33.5Billionと前年比30.6%も上昇しています。ダイヤモンド、天然資源、航空機といった品目を中心に輸出が伸びました。対インドの輸入に関しても、$54.3Billionと前年比11.9%上昇。主要品目としては、ダイヤモンド、薬品、機械を中心に伸びました。 北米は長年貿易赤字が続いてましたが、近年こうした新興国を中心に輸出が伸びていることが分かります。その牽引役となっているのがシェールガスです。北米は2011年5月にシェールガスの増産が始まり、2020年までには天然ガスの純輸出国になると予想されています。天然資源の新興国への輸出の増大を中心に、北米の物流市場は今後も成長していくと考えられています。

Kuehne(キューネ)、アジア支社を統合

Kuehne(キューネ)、アジア支社を統合

2020年1月20日、グローバルロジスティック企業のキューネ・アンド・ナーゲル社は、アジアパシフィック地区における2拠点の機能を1つに統合させたことを発表しました。キューネ社はこれまでもヨーロッパ3拠点を1つに統合させ、北米3拠点を1つに統合させグローバルでの組織再編を進めてきましたが、今回の統合で3地区目の拠点統合となるとのことです。以下、キューネ社について簡単にまとめました。 ◆キューネは世界でも有数の歴史ある物流企業 キューネは世界100か国に1300の拠点を持ち、従業員数は82,000以上を抱える巨大物流企業です。元々は1890年にドイツで設立された企業ですが、1976年に本社をスイスに移転させています。海上輸送や航空輸送に強く、世界中の企業を買収して成長していてます。現時点で売上高は185.9億フランと、日本円で約2兆円を稼いでいます。またGartner社が2018年に発表したMagic Quadrantのサプライチェーン部門において、キューネはリーダーポジションとして選出されています。 ◆キューネは戦争とも密接に関わる キューネ社は、第二次世界大戦中はナチス・ドイツに協力し、1942年に開始されたユダヤ人を対象とする略奪作戦「M-Aktion」では、家具等の輸送における主導的な役割を持った企業です。 ◆キューネは国内でも展開 キューネ社は、日本においては1982年から事業を始めました。本社は東京の東陽町にあります。その他に名古屋、大阪、福岡に支店を持っています。 ◆ITテクノロジーに強い キューネ社社は、IT技術を基盤とした総合ロジスティックスで高い評価を得ているとのことです。2019年4月には、フルコンテナ輸送のリードタイムを保証する業界初の海上貨物オンラインシステムであるKN Pledge(KNプレッジ)を発表しています。世界中で7,500人を超える経験豊富なスペシャリストがリアルタイムの船舶情報や各種データを有効活用しているそうで、IT基盤を活用した高度なリードタイムコントロールに強みを持つ企業のようです。

北米の運輸業界を分析 運輸企業の相次ぐ倒産を紐解く

北米の運輸業界を分析 運輸企業の相次ぐ倒産を紐解く

ドイツ調査会社のStatista社によると、2018年の北米における運輸業界(Trucking Industry)の売上高は総額$796 Billion≒87兆円と、2017年の$700 Billionの約113.7%増だと試算されています。 アマゾン等オンラインビジネスの普及による物量増によって全体として追い風を受けているように見える運輸企業ですが、Business Insiderによると北米における2019年の運輸企業の倒産件数は675と、2018年の175から約3倍にも増えているそうです。 その結果、全米で数千規模のドライバーが職を失うことになり、2018年から一転、運輸業界は逆風に立たされています。 北米の一大産業である運輸業界において何が起きているのでしょうか。 2019年大きな変化にさらされている北米の運輸業界について調べてみました。 Table of Contents 2019年の物量は、2018年比で減少している 北米の運輸業界のトレンド分析の指標でCass Freight Indexというのがあります。そのCass Freight Indexの発表によると、2016年~2018年の北米における物量は毎年増加傾向にありましたが、2019年は月によっては約6%も総物量が減少しています。 コストは横ばい 一方、運輸企業のExpenditureは、2018年とほぼ横ばいです。 物量が減ったため運輸企業の総売上高は減少傾向にありますが、売上高の減少と連動する形でコスト削減が出来ていないことが分かります。 運輸企業の費用を吸収できず、企業の収益を圧迫していることが考えられます。 主な倒産理由 Business Insiderが実施した倒産企業の調査によると、企業が倒産した主な理由として下記が述べられていました。 1.規制対応にかかるコストが増加 40年以上の歴史を持つStarlite Trucking社のCEOは、倒産理由についてカリフォルニア州の州規制に伴うコストが圧迫したと述べています。 また2017年には$402 Billionの年間売上高を稼ぎ、全米で1400人のトラックドライバーを抱えるNew England Motor Freightは2019年2月に倒産し、その理由の一つに州政府の規制を上げています。 年々増加する政府による法規制の変化が、運輸企業の経営を圧迫していることが分かります。 2.車両保険料の高騰 倒産理由の中でも多いのが、保険料の高騰でした。 New England Motor Freight社は倒産理由の一つにHigh cost of insuranceだと述べています。 また1983年にアラバマ州で設立した老舗のCarney Trucking Companyも保険料の高騰を倒産理由に上げています。 昨今人手不足による運賃の値上げが話題に上がることが多いですが、運賃値上げの背景には人件費の高騰以外に保険料といった不随費用の高騰も原因となっていることが考えられます。 3.業界構造の変化 オハイオ州に拠点を構える約500人のドライバーを保有するFalcon Transport社は、自社の倒産理由として、General Motorsの工場閉鎖を挙げています。 アメリカの大手自動車メーカーのGM社は、オハイオ州の大規模工場を閉鎖することを発表しています。 工場閉鎖により仕事を収益源を失い、倒産してしまいました。 どの業界にニーズがあるのか見定めた上で、工場閉鎖といった突発的な変化にも対応できるようなリスクヘッジを行いつつ、規制や保険料といった不随コストの増加に対応できるようITを活用する等の他コスト削減施策を推進といった経営マネジメントがより重要になっています。 ソース […]

Amazon Freight 日本展開で運輸業界への黒船来襲となるか

Amazon Freight 日本展開で運輸業界への黒船来襲となるか

前記事『Uber Freight 日本の物流業界への黒船来襲となるか』でUberの荷主とドライバーを繋げるプラットフォームサービスについて紹介しましたが、その後更に調べてみると、Amazonも同様のサービスを北米で展開していたことが明らかとなりましたので紹介です。 実はAmazonは、BtoB事業の強化を進めている Amazonはネット通販のイメージが強いですが、実はAmazon Businessという法人向けのサービスも展開しています。 Amazon Businessは2015年に北米でリリースされ、その後世界各国へのサービス展開を進め、2017年9月には日本でサービスインしました。 Amazon Businessの初年度の売上高は$1 Billion(約1000億円)でしたが、その後も急速に成長を続け、2018年には$10 Billion(約1兆円)にまで急速に売上を伸ばしています。 消費者向けリテールビジネス、Amazon Web Serviceに次ぐ、第3の柱を「BtoB」領域で着々と進めています。 Amazon Freightの始動 Amazon Freightがリリースされたのは2018年です。 当初はベータ版としてリリースされ、サービスエリアもニューヨーク州、コネチカット州、メリーランド州、ニュージャージー州、ペンシルバニア州の北米5州の限定で試験的な運用を行っていましたが、2019年4月に正式リリースを発表しています。 北米の物流専門紙のFreight Wavesの発表によると、現行の輸送運賃の市場価格の26-33%下回る価格で提供してるようです。 Amazonは何を狙っているのか? 実はトラックドライバー不足は日本のみならず世界中で課題とされていて、Eコマースの台頭もあり需要と供給のバランスは崩れ、運賃は高騰しています。 これはあくまで推測ですが、Amazon Freightはアマゾン自身がトラックドライバーを自社で確保できるというメリットがありますし、Amazon Freightで稼いだ売上で物流コストの増加分を補填したいという狙いも考えます。 Amazon Freightの運賃は市場価格の「20%~30%」も安いのです。 恐らくですが、Amazon Freightから多くの利益を出すことは考えてないはずです。 つまり、Amazon Freightで「利益を稼ぐ」という発想ではなく、「コストを補填する」という戦略なのではないかということです。 これは同社が展開した余剰サーバーを安い値段での販売を始めたAWSと似たような構造なんですね。 日本への展開は? 2020年1月時点でAmazon Freightは日本に展開していません。 グローバル展開したという情報も現時点ではないです。 ただ、日本には既に荷主と運送企業を繋ぐサービスが幾つかありますし、Amazonがこうした先例から学び、日本に進出してくる可能性は十分あり得ると思います。 Amazon Businessがリリースされてのが2017年で、2019年には日本で展開を開始していることを考えると、2年~3年の時間軸で動いてくる可能性があります。 Beyond MaaS 日本から始まる新モビリティ革命 ―移動と都市の未来― MaaSシリーズ 関連するおすすめ記事!! 物流ニュース!!

Uber Freight 日本の物流業界への黒船来襲となるか

Uber Freight 日本の物流業界への黒船来襲となるか

既に日本の運送業界では、荷主とドライバーをWebプラットフォーム上で直接繋げるシェアリングサービスは存在しています。 2016年頃あたりから「PickGo」や「ハコベル」といったベンチャー企業がサービスインし、直近では2019年6月に通信大手のDocomoが「ドコマップ」を始めました。 元々はフードデリバリーや配車といったBtoCを中心に始まったシェアリングサービスが、運輸業界でも徐々に広がりはじめ、そこに外資企業が参入し始めてきたという状況です。 Uber Freight、アメリカで始動 日本の運送市場の構造改革にいち早く目を付けたのが「Uber」です。 運営企業であるUberは、2020年初めの段階で時価総額6兆3500円、2018年売上高$11billion(11兆円)、対前年比プ+42%増、世界70か国にサービス展開するグローバルITメジャーです。 2017年、Uberはアメリカでトラックドライバーと荷主をマッチングするUber Freightを開始したことを発表しています。 海外進出を加速させるUber Freight 「Uber Freight」の公式採用サイトから求人募集を行っている地域を調べてみると、米国ではテキサス州、カリフォルニア州、イリノイ州で募集しています。 そしてUber Freightは実は欧州でも募集を行っていて、ポーランド、オランド、ドイツで募集をかけていることが分かります。 2017年にアメリカで始動したUber Freightですが、現在ではその展開国をヨーロッパとカナダに広げています。 またUberは2019年に「Uber Freight向けに全世界で200億円の投資を行い、2000人の採用を増やす」と発表しています。 「Uber」がフードデリバリーで世界中に進出したように、今後はUber Freightに関してもその展開国を広げていくことが想像できます。 日本への進出は? 2020年1月時点において、Uber Freightは日本に進出していません。 ただ、日本トラック協会によると日本のトラック輸送産業の市場規模は年間15兆円もあり、日本はポテンシャルとしては大きいです。 そしてそのうちの99%は中小企業という調査結果もあり、多対多を結びつけてより多くのトランザクションを発生させ利ザヤを稼ぐことを生業とするプラットフォームプレーヤーにとって、日本の運輸業界は非常にうま味のある市場だと考えているはずです。 今後日本に進出してくる可能性は極めて高いと考えています。 今後の動きに注視が必要! 日系の輸送マッチングサービスがサービスを開始した時は、「物流版Uber」として紹介されることも多かったですが、皮肉にもその本家であるUber参入の影が見え始めています。 個人的にはUber以外にも、今後中国のBATや、米系のGAFAといった超巨大IT企業もサービスインするのではないかなと考えています。 関連記事

アメリカでの物流関連の取り組みに対する表彰制度

先日、国土交通省と経済産業省は、グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰を発表しました。 グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰は、複数事業者間のパートナーシップにより、物流分野における環境負荷の低減等に顕著な功績があった取組を表彰する制度です。 2020年/令和元年は下記3つの取組みが受賞しました。 ・日本初の鉄道とタクシーを組み合わせた貨客混載輸送 ・食品、日用品メーカー混載による輸送効率化への共創 ・スーパーフルトレーラSF25を活用した共同輸送による物流効率化 個人的にこうした表彰制度は、改善意欲をモチベートする点で好きです。 そこで、海外にも似たような表彰制度はないのか、国外での表彰制度について調べてみました。 まずはアメリカ。物流というより交通・運輸領域になりますが、アメリカにおけるAmerican Transportation Awardsについて紹介します。 ■America’s Transportation Awards 「America’s Transportation Awards」は、アメリカ各州にある運輸局が行ったプロジェクトを表彰する制度です。 連邦制であるアメリカは、各州にDOT(Department of Transportation)運輸局が設置されていて、各州それぞれが自分たちの担当の州の交通インフラを運営しています。それぞれが任意でAmerica Transportation Awardsへ参加し、優れた施策が表彰される仕組みとなっています。 URL: https://www.dot.ny.gov/main/alpha-list-state-dots ■選考基準 America’s Transportation Awardsによると、表彰は下記3つの視点から行われます。 1.生活水準の向上・コミュニティの開発育成 プロジェクトが市民や町に対してどのように貢献したか。「交通」を改善した結果、町の人々の生活がどのように便利になったかを判断材料としているようです。 2.テクノロジーとイノベーションの活用 新しいテクノロジーソリューションや、クリエイティブなイノベーションがどのように活用されたのか。これまでにない新しい交通の在り方を創造できたかどうかが判断材料となるようです。 3.オペレーショナルエクセレンス 今ある仕組みをどのように効果的に変えることができたのか。オペレーションを変えることで、渋滞の緩和、交通の安全面、交通インフラに対する信頼性がどれだけ改善されたのかが判断材料となっているようです。 ■2019年の受賞事例 この表彰制度は2008年に始まり、毎年行われています。 2019年今年は、イリノイ州とミズーリ州運輸局の合同プロジェクトが金賞を受賞しました。 ◎プロジェクトの概要 セント・ルイスのダウンタウンエリアにおける交通インフラ改善プロジェクト セントルイスは、ミシシッピ川に近接する町として、貿易面での重要な拠点となっています。 その一方で、セントルイス近辺は交通量が増え、長い間交通渋滞に悩まされていました。 そこで、イリノイ州とミズーリ州は共同で、新たな橋(Stan Musial Veterans Memorial Bridge)を建設することを計画。 総工費800億円をかけたこのプロジェクトによって完成した橋は4つの走行レーンを備え、ミシシッピ川の行き来をスムーズにすることに貢献。渋滞緩和に貢献し、市民や観光客の交通を助けるプロジェクトとして大きな成果を上げ表彰されました。 ■参加方法 毎年3月~4月にてエントリーが行われます。 下記URLより、500 word程度での概要、推薦状、紹介画像を添付の上、登録を進めます。 URL: https://americastransportationawards.org/26-2/

物流コンサルティングのトレンド

物流コンサルティングのトレンド

物流コンサルティングのグローバルトレンドについて調べてみました。 今回は外資コンサルファームが運輸・物流・サプライチェーン領域で提供してるサービス内容を参考にしました。 Table of Contents 1.デジタル推進とデータドリブン 物流は紙ベースでやり取りされる膨大な書類によって、プロセス全体の遅延が頻繁に発生し、そこに多額の費用が費やされています。 そこでデジタル技術を活用し、データベース上で書類を管理することで、大幅なコストカットの機会が期待されています。 例えばアクセンチュアは、AB InBev、APL、Kuehne + Nagel、およびヨーロッパの税関当局と協働し、ブロックチェーンを活用した物流書類の文書化の実証実験に成功し大幅なコストカットが期待されています。 デジタルテクノロジーに対する情報感度を引き上げ、様々な企業や組織と協働しつつ、コンセプトを実際に形にできるコンサルティングが必要とされています。 2.物流統廃合と全体最適化 企業のクロスボーダーM&Aの増加、慢性的な人手不足、グローバル展開といった外部環境の変化を受け、物流機能に関しても拠点やネットワークの見直しが求められています。 業務プロセスの実現性を検証しつつ、物流統合におけるシナリオを設定し、生産拠点から販売チャネルにおける最適なネットワークをモデリングできるコンサルティングが必要とされています。 3.サプライチェーンの透明性 グローバル経営では、先進国と新興国の異なる市場で収益性と成長性を追求する事が重要となっています。 こうした新興国においては、透明性の高いサプライチェーンを設計し、様々なリスクを持続的に回避する運営設計が必要とされています。 外コンの物流サービス 外資コンサルファームが公開している物流向け提供サービスをまとめました。 各社毎でサービス内容が若干サービス内容が異なっていて、自社の強みや差別化戦略が表れていることが分かると思います。 Accenture/アクセンチュア -ブロックチェーン -コネクトする港湾 -コンテナ業務のコネクト -倉庫の自動化 Deloitte/デロイト -現状の物流ネットワークにおけるコスト構造分析 -各物流拠点の現状パフォーマンスと要求パフォーマンスの整理 -統合後目指すべき物流ネットワークのシナリオオプションと各オプションの評価結果 -統合シナリオの物流コストシナジー効果と統合シナリオ実行に必要な投資額 -統合シナリオの実行計画と課題に対する施策一覧 PwC/プライスハウスウォータークーパース -グループ経営管理 -グローバル人材マネジメント -M&Aに関わる統合支援 -新興国展開支援 -シェアードサービスセンター KPMG -サプライチェーンの全体設計 -調達/購買機能の強化・再配置 -仕入先管理手法の改革 -BCPを踏まえたプロセス・拠点・在庫の最適化 -物流センターの統廃合 -物流センター倉庫内業務の効率化 -配送コスト削減 EY/アーネストアンドヤング -End-to-end(E2E)supply chain visibility and insights/E2Eサプライチェーンの可視化と洞察 -Supply chain […]

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