カナダにおけるトラックドライバーの労働基準法まとめ

日本国内労働者の労働条件は厚生省が定める労働基準法で制約が定められていますが、トラックドライバーは人命に関わる労働である性質上、「改善基準」と言う別の法規制により労働条件が定められています。
※国内のトラックドライバー改善基準の内容はこちら

海外でも同様にトラックドライバー向けの労働基準は設けられていて、輸送会社とその運転手は労働規制を準拠する責任があり、守らなければ会社と個人が罰せられます。

本記事では、カナダにおけるトラックドライバーへの労働基準について、調べた内容を共有したいと思います。カナダの場合、合計積載量が4.5 Kg以上のトラックで、複数の州・地域で運転をするドライバーが対象となります。

 

◆Canada/カナダ

【4つの時間区分】
トラックドライバーの勤務と休息の概念は、4つのカテゴリーに分けれています。
1.Off Duty:完全休息
2.Off Duty Sleeping Berth:休息寝台
3.On Duty Driving Time:運転時間
4.On Duty other than driving time:運転はしていないが、勤務はしている

 

【運転時間の上限】
・1日の勤務時間は原則最大14時間まで
・そのうち運転時間は原則最大13時間まで
・1日のシフトが始まってから16時間が経過した場合、それ以上運転できない
・7日間での合計勤務時間は最大70時間まで
・14日間での合計勤務時間は最大120時間まで
※なお、70時間勤務した場合、その後24時間連続した休息が必要

 

【休憩時間の取決め】
・1日の内、最低10時間の休息を取る
・仮に10時間の休息を取れない場合、最大2時間まで、翌日に休息を繰り越せる
(例) 1日のうち13時間運転→8時間休息→2時間運転
・1日のうち13時間運転した場合、最低8時間の連続した休息を取る

 

【運転日報でのログが義務付けられている】

カナダでも、下記写真のような運転日報を付けることが義務付けられています。運転日報のフォーマットはカナダ内の州毎で異なります。

 

 

 

 

ブログ管理人について

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元々物流会社で勤務してました。今は外コン勤務です。
SCMに携わってもうすぐ10年。自分の学びも含め、世界の物流・サプライチェーンに関する情報収集・発信しています。
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