Month: October 2022

パレット保管の3つのタイプ それぞれのメリットとデメリット

一般的にパレットの保管タイプには棚の形態により、3つに分類されます。 今回はそれらの特徴をメリットとデメリットに分けて考えていきたいと思います。 各形態のさらに詳しい保管方法については書籍を参考にしてみて下さい。   パレットスタッキング パレットスタッキングはパレットの上の他のパレットを積み上げる方法です。 平置きとネステナを使う2つの方法があることが特徴です。 大規模な設備を必要としないため、棚を導入しやすく、レイアウトの変更を比較的柔軟に行えることがメリットです。 一方、ハニーコーミングという保管能力のスペースロスを生み出す可能性があり、保管効率を下げてしまう可能性があります。   固定棚 固定棚によるパレット保管は、鉄製の構造物等の棚を使ってパレットを保管する方法です。 パレットスタッキングと比較して、1つのパレットのピッキングが終わると、次のパレットをすぐに置くことが可能です。そのためパレットへのアクセスが容易で、ハニーコーミングが起こらない利点があります。 一方、通路のためのスペースが大きく使われるので、保管スペースは他の手法よりも必要です。   可動棚 保管棚を動かしたり、ラックの中でパレットを移動させられる保管形態です。 その大きな利点は、通路スペースの削減です。例えば可動棚の種類の1つである移動ラックは、資料室にある書架のように、必要な時だけ棚を動かして通路を作ります。 一方取り出すための生産性は、他の手法に比べて低いするという欠点があります。   どの形態で保管するかは製品の特徴や、価値、ピッキング・補充頻度などによって適切な手法を選ぶべきです。 より詳しく知りたい方は、書籍物流担当者のための 世界水準のウェアハウジング理論とマテハンのすべて (DIAMOND流通選書)を参考にしてみてください。

ドロップシッピングとは メリットやデメリット

ドロップシッピングという単語は、物流関係者なら一度は聞いたことがあるかもしれません。 モノを運ぶ手段の一つですので、参考にしてみて下さい。   ドロップシッピングとは ずばり、ドロップシッピングとは「直送」のことです。 倉庫を完全にバイパスし、直接顧客に向けて届けられる出荷方式のことです。   ドロップシッピングのメリット 倉庫を経由しないため、荷下ろし、仮置き・格納、ピッキング、梱包、検品、トラックへの積み込みといった作業が無くなります。 そのためそれらの工程で利用される設備や人的コストが削減される点が大きなメリットです。 加えて倉庫をそもそも使わないので、倉庫で起こり得る事故などの削減効果もあります。   ドロップシッピングのデメリット ドロップシッピングは、サプライヤーのDCや工場で作った製品を直送します。 サプライヤーのDCや工場で作った製品を直送するので、配送距離が長くなり、輸送リードタイムやコストが高くなってしまうことがあります。     以上です。 より詳しく知りたい方は物流担当者のための 世界水準のウェアハウジング理論とマテハンのすべて (DIAMOND流通選書)を参考にしてみて下さい。

在庫を持つことのメリット3つ 在庫は悪ではない!

物流、サプライチェーン関係者の方なら、在庫削減策や在庫最適化について考えたことがある人も多いのではないでしょうか。 ただ在庫の削減について考える前に、一歩たち下がって、そもそも何故在庫を持つ必要があるのか考えてみることも大事です。 本記事では在庫を持つ理由を3つ紹介したいと思います。   在庫を持つメリット 下記が在庫を持つメリットです。   1.購買力、コストメリット モノを仕入れる場合、注文するロットの数が多ければ多い程、価格は安くなります。 大量注文は、仕入れ先にとっても売上増になり、双方にとってメリットを見出せます。 一方大量に入れる場合、仕入れた製品を保管しておかなければならず、在庫を持つ必要があります。   2.物量の波動を埋めて機会損失を防ぐ 誰にも将来は予測できないので、需要予測が難しく、どれだけの量が売れるかは不確定です。 大量に注文が入った場合にも在庫切れを起こさず、納入が出来るよう在庫をしておく必要があります。   3.価値の保存 例えばワインなど、世の中には時間の経過と共に価値が向上する製品もあります。 そうした製品=価値を保存・保管しておくための手段として在庫を持つケースもあります。   以上、いかがでしたでしょうか。 在庫を持つ理由は他にも色々あると思うので一度考えてみて下さい。

物流ロボットを導入するメリットとデメリット

物流オペレーションの効率化にロボットの導入を検討している方も多いのではないでしょうか。 本記事ではロボット導入におけるメリットとデメリットについてです。   物流ロボットには大きく4種類ある そもそもですが、物流ロボットと言っても多様多種あり、大きく4種類があります。 1.AGV 経路に従って自動走行するロボットのことです。   2.AGF 無心フォークリフト。貨物の積み付け、積み下ろしを自動化するロボットです。   3.AMR AMRは、Automated Mobile Robotの略称です。 AGVとは違って経路なしで自動走行するロボット   4.GTP Goods To Person。貨物を作業者の元へ搬送するロボット   ロボット導入のメリット 1.効率化 例えば人が集まらない場所や時間であっても、24時間365日稼働するので効率的です。   2.危険作業の代替 高所での作業や、騒音・粉塵環境下での作業に適しています。   3.人手不足の解消 周知の通り、日本の労働生産人口は減少傾向にありますので、労働力として活用できるメリットがあります。 物量の波動に対応するための手段として活用するケースもあります。   4.業務水準の向上 人手による検査ミスなどを防いだり、業務改善に繋がります。   ロボット導入のデメリット 下記がロボット導入による主なデメリットです。   1.高い導入コスト ロボット本体の価格もありますが、周辺機器、ネットワーク増強費用、ロボットを運用できる人の育成費用など、高いコストがかかります。   2.トラブルの発生 ロボットにトラブルが発生した場合の対応を考えておく必要があります。 特に導入初期はトラブルが頻発するので無人化が難しいです。   3.技術者の育成 これは1.と内容が重複しますが、ロボットを安定運用するためには、相応の訓練が必要です。 そのために技術者わ育成したり、社外から採用する必要があります。   以上、いかがでしたでしょうか。   今回の記事は書籍協調時代のサプライチェーンを参考にさせて頂きました。 もっと詳しく知りたい方はこちらの書籍を参考にしてみて下さい。

物流・サプライチェーン関連単語まとめ

物流、サプライチェーン業務に携わる理解しておいた方がいい知識をまとめてみました。 ・SKU Stock Keeping Unitの略。在庫を管理する最小単位 これは日立ソリューション様のYouTubeから拝借しました。図のようにSKU単位で在庫推移を管理していることがわかります。 ・不動在庫、滞留在庫 一体期間動いていない在庫のこと。廃棄処分したりラインナップから外す選択が出てくる ・BOMとは 製品は複数の部品から成り立ちます。 製品1単位作るために必要とされる部品の数を定義したものがBOM(Bill of Material)です。

物流業界でシェアリングサービスを使うメリットとデメリット

一般社団法人シェアリング・エコノミー協会が分類する5つのシェアリングエコノミーの領域の中から、物流業界で対象となる4つの領域を取り上げてみました。 それぞれのメリットとデメリットについて考えてみます。   1.スペースのシェアリング(倉庫シェアリング) 物流業界におけるスペースのシェアリングの代表例は、「倉庫」です。   ●メリット ・倉庫の契約は従来最低でも数か月の期間が必要でした。一方シャアリングサービスを使えば、必要な広さと作業内容を、短期間だけ借りられる。 ・従量課金制により初期費用や固定費用を最小限に抑えることができる。   ●デメリット 単価(ピースや期間あたりの費用)換算すると割高になるケースが多い。     2.移動手段(配送マッチング) 物流業界における移動手段の代表例は、「トラック」です。 ここではトラックをシェアリングする配送マッチングサービスを使うメリット・デメリットについて考えてみます。   ●メリット ・回送などの空車を削減できるのでCO2削減効果が見込めて環境にやさしい ・小ロットの場合、必要最小限の料金で運送できるのでコスト削減効果が見込める   ●デメリット ・毎回異なるドライバーのケースが多く、オペレーションが慣れていない ・請求書対応等で標準サービスしか受けられないケースが多く、社内の運用フローに乗せられない     3.スキル(人) 物流業界において、人をシェアリングするメリット・デメリットです。   ●メリット ・雇用、採用のコストを削減できる ・そもそも業界として労働力不足なので、短期間で人手を手に入れられる   ●デメリット ・作業になれた自社社員ではないので、品質面でバラつきが出てしまう可能性がある ・自社社員ではないので、融通が利きずらい(自社社員であれば突発的な残業等をお願いできるが、他社だと難しいケースがある)     4.モノ 最後にモノのシェアリングサービスについてです。 物流業界におけるモノのシェアリングの代表例は、ロボットやシステムのシェアリングです。   ●メリット ・ロボットやシステムを自社調達すると高いため、シェアリングすることで安く使える ・短期間の利用が可能なので、実際に購入する前に試験的に利用できる ・同じシステムを他者と使うことになるので、データ・情報連携を標準化できる   ●デメリット ・社外のリソースを使うので、社内にノウハウ、スキルが蓄積しずらい     なお、物流業界におけるシェアリングサービスの活用に関しては、 セイノー情報サービスCEO鳥居さん監修書籍『協調時代のサプライチェーン』のP92を参考にしていますので、興味があれば一読してみて下さい。 リンク […]

物流における3つの標準化の方向性とは

セイノー情報サービス代表の鳥居先生監修の書籍『協調時代のサプライチェーン』によると、物流・サプライチェーンにおける標準化には3つの方向性があると言います。 標準化はオープンイノベーション、プラットフォームビジネス等でも必ず議論になる話題です。是非、その理解を深めてみて下さい。   垂直統合による標準化 1つ目は、「垂直統合による標準化」です。 これは調達、販売、消費までの、川上から川下までのサプライチェーンの全体が情報共有し連携することです。 垂直統合をすることで、貨物の量、場所がリアルタイムで分かるようになるので、過剰在庫を防いだり、積載率を上げるといった効果が見込めます。 これはイメージはしやすいものの、現実問題として企業間でシステムが異なるケースが多かったり、実現にはコストもかかる施策でもありますね。   水平連携による標準化 2つ目は、「水平連携による標準化」です。 これは、企業・業界の垣根を越えて、機能や情報が連携されることです。 トラックや倉庫といったアセットを異なる業界で活用されることで、積載率が向上し、CO2の削減にも寄与します。 こちらもなんとなくわかるのですが、現実問題としては、企業間で情報共有するのはプライバシー的にもシステム的にも難しいといったハードルが存在しますね。   物流範囲を超えた標準化 最後に筆者が述べていたのが、「物流範囲を超えた標準化」です。 詳細は書籍のP60に書いてあるので見て頂きたいですが、これは物流という枠組みを超えて、情報を連携さえることです。 これは本を読むまでは、なかなか想像できなかったですね。 ただ垂直・水平連携とは異なり、こちらは1企業の中で完結できる施策ですので、企業が最も手が付けやすく、参考になります。 リンク

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