Category: 時事/News

Gartnerがリアルタイム・輸送プラットフォームのMagic Quadrantを発表

Gartner社がReal Time Transport Visibility Platform(リアルタイム・輸送可視化プラットフォーム)のマジック・クアドラントを発表しました。 これはガートナー社が毎年発表している調査結果で、Ability to Execute(実行性)とCompleteness of Vision(ビジョン・方向性の完成度)の2つの軸で、世の中の様々なテクノロジーを評価しているものです。 今回は、「リアルタイム・輸送可視化プラットフォーム」の2023年版の調査結果を発表しました。 下図が結果です。 2022年と変わらず、Project44とFourkitesがリーダーポジションにつけています。 2021年→2022年→2023年と時系列で辿ってみると、この2社が他社・他サービスを引き離している傾向が見られます。 テクノロジーとしてはまだまだ新しい領域かと思いますが、それでもある程度は勝者と敗者の線引きが明確になってきている感じですかね。 岸田首相が「強靭なサプライチェーンの構築」を重点項目に挙げていたりと、社会的にもサプライチェーンの可視化に対する関心は今までより高まっています。 そうした中で、今後新興会社やGAFAM勢といったビックテック企業がどのようにサービスを提供してくるのか楽しみです。

Shopifyが物流部門をFlexportに売却へ

これはそこそこBig Newsではないでしょうか。 グローバルEコマースサイトを提供する米Shopifyが自社の物流部門をFlexportに売却すると発表しました。 https://www.cnbc.com/amp/2023/05/04/shopify-offloads-logistics-business-to-flexport.html Flexportは、国際物流や貿易業務をデジタル管理するシステムを提供するデジタルフォワーダーです。 2019年頃にソフトバンクが巨額出資したことでも話題になりましたね。 国際物流のクラウド管理に強みを持つのですが、そんな同社がShopifyが持つEコマース、陸上輸送の物流網を買収するということです。 その結果、Flexportはこれまで培ってきた国際物流プラットフォームから、ラストワンマイル物流にも事業を展開していくわけです。 この流れは、サプライチェーンの大きな課題として、End to Endでの最適化が求められる中で、国際物流のみに特化したサービスというのはマーケットフィットしずらく、必然の流れなのかもしれません。 荷主からしたら、国際物流も陸上輸送も全てワンプラットフォームで管理したいという思惑が働くので、、、 そんで今はプロジェクト44とかがその辺りのサービスを提供し始めていて、業界的に垣根がなくなって、バチバチやり始めた中でのこの発表。 今後サプライチェーンのデジタルプラットフォームプレーヤー間のユーザーの取り合いは激化していきそうですね。 しかも今回の売却にあたって、ShopifyはFlexportの株式の13%を取得するとのことで、ShopifyとFlexportのスタートアップ2社が連合する形ということになります。 Shopify側も、Amazonやウォルマートとの競争が激しくなっていて、こうした流れになったものとの記載もあります。 いずれにせよ、この発表はサプライチェーン業界にとってかなり興味深いビッグニュースで、今後他社がどのように動いてくるのか楽しみです。

外資系物流社員が注目する物流DXテクノロジー

こんにちは。 現在は物流向けにITコンサルティングをしている管理人です。 先日ヤマト運輸さんが宅配分の配達を一部地域で1日遅くする報道が出てましたね。 物流業界は元々成り手が不足していましたが、 一方、そうした中で物流オペレーションの効率化は今まで以上に求められということで、実際に物流業界で働いている身として、 ●ハコベル ハコベルは、 スポット配送に強みを持っていて、ネットから配送依頼ができるので、トラックを突発的に1台手配したいといった場合に便利なサービスです。 一定の配送は定期便にお願いして、足が出た物量はハコベルを組み合わせて活用することで、より積載・コスト効率の良いオペレーションが実現可能です。 ●Souco Soucoは、倉庫のマッチングサービスで、必要な分・期間だけ倉庫が借りられるサービスです。 季節性のある製品を扱う会社や、需要が急に増え倉庫の追加スペースが必要な場合、必要な分だけ間借りできるので、無駄がなくコストメリットが高いです。 3PL企業や物流不動産会社に委託しようとしても、そもそもスペースが余っていなかったり、求めている場所に倉庫がないケースもあるので、こうしたプラットフォームを使うと求めている条件に当てはまった倉庫が見つかりやすいです。 ●Rapyuta Robotics Rapyuta Robotics(ラピュタ・ロボティックス)は、ピッキングロボットを提供するロボティックス企業です。 ロボットはAIが搭載されているので、最適なピッキングルートを計算して、より効率のいい庫内オペレーションを実現します。

アクセンチュア、SAPサプライチェーンに強いEinr ASを買収

またまたアクセンチュアの買収話ですか。 ここ数年、アクセンチュア社の中小コンサル会社や、テック企業の買収が相次いでますよね。   今回の買収発表は「Einr AS」というノルウェーのコンサルティング企業です。 SAPの中でもサプライチェーン&ロジスティックスソリューションに専門性を持つ会社のようです。 地元の会社なので、日本マーケットに与える影響はほぼないと思いますが、 ●URL:https://einr.no/   技術の獲得というより、人材(専門性)の獲得が狙いですかね。   このアクセンチュアの買収トレンドはいつまでの続くのでしょうか。。。

DB Shenker買収にDSVが興味か

今年に入ってからDB Shenkerの売却話が盛り上がってきてますね。 DB Schenkerと言えば、グローバルでみても最大規模を誇る総合物流会社。 親会社はDeutsche Bahn=ドイツ鉄道で、売上高は3兆点超。。。 JR東日本の売上高が年間2億円ぐらいなんで、超雑な言い方すれば、JRがJR東日本とJR東海を売却するみたいな、、 まぁ売上高の規模感だけ見ればそんな感じですよね笑 物流会社の上位企業は実は今均衡していて、ヨーロッパ系だとMaersk、DHL、キューネ辺り、米系だとFedex、UPSあたりがバチバチやってるわけで。 ここに中華系のCOSCOがOOCL買収したりで規模拡大してきたりと、盛り上げってきてますよね。 そんなわけで、DB Shenkerを買収すれば、売上高では世界No.1の物流会社が確定するわけで、どこが買収するかを私は大変興味があるわけです! そんで、 「どうもDHLが興味を持っているらしい」となり、実現すればドイツ×ドイツで激アツ展開やん!って思ってたのですが、 この記事によると、どうも今は「DSV」が興味を持っているとのこと。 DSVは年間売上高3兆円のオランダの物流企業。 DB Shenkerを買収すれば売上高は6兆円を超える物流企業となります。 今年中には決着が着くようなので、この動向は要チェックやで! これは去年から出ていた話ですが、 https://www.aircargonews.net/business/acquisitions/three-banks-selected-for-db-schenker-sale/#:~:text=Deutsche%20Bahn%20has%20appointed%20three,Deutsche%20Bank%20for%20the%20sale.

サプライチェーン最適化界隈が盛り上がる

先日下記の記事を見たのですが、 会社の中でサプライチェーンの強靭化が課題とされている中で、 サプライチェーンネットワーク最適化界隈が結構盛り上げってきているなぁと。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000043765.html 今回クニエ社が採用したアプリケーションは、「AIMMS社」とのこと。 ん、どこ!?笑 聞いたことないから調べてみたが、オランダの新興会社っぽいです。 MicrosoftのAzure Marketplaceでも販売してるっぽいです。 https://azuremarketplace.microsoft.com/ja-jp/marketplace/apps/aimmsbv1620745819534.aimms_nwd_trial_flatrate?tab=overview 国内では、日立ソフトウェアがサプライチェーン最適化ソフトを提供しているが、基本的な思想は同じで、いつ、どこの拠点で、どれだけの製品を生産すればいいのか、膨大な組み合わせをシミュレーションするというもの。 日系も頑張ってますね! 一方Big4系だと、下記のデロイト社のリリースのように、Coupaが提供するサプライチェーンネットワークソフトを使っていたり。 https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/operations/solutions/scm/supply-chain-network-design.html 何か結論があるわけではないのだが、 なんとなく世の中の動向として、このサプライチェーンを最適化しようとする機運と、そのためのソリューションが増えてきたなぁと感じたので共有までです。 今後はきっとAIの進歩によって、また別の最適化手法が登場するのでしょう。 要チェックやで!

DHLの北米倉庫における物流ロボット活用

こちらはDHLサプライチェーンの北米における荷卸しでのロボット活用事例です。 https://m.youtube.com/watch?v=LPTKL8mxqMY&feature=youtu.be 工場とかでは当たり前のようにこんなロボットが使われてるので、いつか物流施設でもこういう時代が来るのかなぁーとか思ってましたが、既に来てました ロボットはアメリカのロボティックス企業「ボストン・ダイナミックス」社製っぽいですね。 人間では届かないような高い荷積みや、重いものなんかの取扱いでは活用できそうです。

Maerskのブロックチェーンプロジェクト「Tradelens」がひっそりと終了していた件

Maerskと言えば、世界No.1の海運会社ですが、そんなMaerskが進めていたTradelensというブロックチェーンプロジェクトを終了したとの発表です。。。(悲) ●プレスリリース https://www.maersk.com/news/articles/2022/11/29/maersk-and-ibm-to-discontinue-tradelens?exit=Newsletter TradelensはMaerskが2018年からIBMの協力にて進めていたブロックチェーン技術を活用した国際貿易プラットフォームです。 分散台帳システムを取り入れることで、セキュリティの高いデータ基盤を作り、企業・顧客間のデータ共有をより円滑にすることを当初は目指していたのかなと、 ただ下記のコメントにもある通り、企業のコラボレーション(協力)を得られず、結果的にプロジェクトはストップしたと。 Unfortunately, while we successfully developed a viable platform, the need for full global industry collaboration has not been achieved.  サプライチェーンのデジタル化は、今が旬ですし、そこにブロックチェーンを使うという二歩も三歩も先を見据えた取り組みで、結構期待していましたが、、、残念。 自分もこの業界のDX化に携わったことがありますが、ビジネスやオペレーションに実装できるDXとなると、現実的にはかなり限定的(RPAの活用やデータ分析基盤)なんだろうなと感じさせられる発表でした。

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