Category: ソリューション/Solution

世界の道路ネットワーク距離で各国の物流事情を分析

世界の道路ネットワーク距離で各国の物流事情を分析

世界中でEコマースの利用が拡大する中で、消費者に商品を届ける物流網の重要性も高まってきています。 最近ではドローンの活用といった物流領域に先端技術を取り入れる動きも始まっていますが、現実的には特にラストワンマイルの輸送においては陸運に頼らざるをないのが現状です。 今回はそんな陸運を支える道路ネットワークに着目し、世界各国のGDP、人口、面積といった情報と比較しながら、各国の物流事情や特徴を分析してみました。 各国でデータの更新状況が異なりますので、若干誤差が生じる可能性がある点はご了承下さい。 Table of Contents まずはGDPの世界ランキング(2019) 世界の道路ネットワーク距離数 上位20位 1位はGDPで世界1位でもあるアメリカがぶっちぎり。国中に道路ネットワークが張り巡らされているからこそ、国民の需要に対応することが出来、国の経済活動も進んだのかなと考えます。 その後をインドと中国が付けています。それぞれで13億と14億の人口を有するこの2国であれば、上位にランクされているのも納得です。 そして4位と5位につけるのがブラジルとロシア。BRICsを背負う経済成長の面で注目の2国として、上位5に食い込んでいます。 そして惜しくもベスト5を逃した6位の日本。他国と比べて面積が小さいながら検討しているのではと考えます。 GDP上位国は道路ネットワークでも上位につけている傾向が見られます。GDPと道路ネットワークの距離は密に関連しているということが考えれます。 対面積あたり道路ネットワーク 上位20位 続いて各国の面積(Km2)あたりの道路ネットワーク距離数です。考え方としては人口密度と同様で、1面積単位に対してどの程度道路ネットワークが張り巡らされているのかを分析してみました。 1位は日本が断トツです。 2位のドイツと比べてみても頭一つ抜けているのが分かります。緻密な作業が得意な国民性はこうしたところでも表れているのでしょうか。 そして総距離数では1位と3位のアメリカと中国はベスト10外です。アメリカも中国も面積が大きいことが原因だと考えらえます。 気になるのはタイ。 上位を欧州勢が連ねる中で東南アジアの中では最高の7位につけています。 タイも日本と同じく国有面積は小さいですが、道路ネットワークという点では整備された国であることが考えられます。 面積の小さい日本やドイツがランク上位にあり、面積の大きい国がランク下位にあることを考えると、面積の大小が道路ネットワークに与える影響は小さいと考えられます。 対人口あたり道路ネットワーク 上位20位 最後に人口あたりの道路ネットワーク数です。 こちらの分析では上位ランクほど人口あたりの道路距離が長いということになるので、考え方次第では無駄に道路が長いということが考えれます。 逆に下位であるほど、総人口に対する道路の距離数が短いという結果になるので、考え方次第では道路が足りてない=まだまだ道路ネットワークを拡大させられる余地があるということが考えられます。 1位は意外にもフィンランドです。 こちらはフィンランドの道路距離数に林道、公道、私道といった情報が含まれているので距離数が伸びたというのと、人口が500万人程度なので人口の少なさが原因だと考えられます。 ランク下位はインド、インドネシア、中国、トルコ、イギリスです。 イギリスを除けば人口が多い国であるという傾向が見えてきます。 人口が多い国が下位にあり、人口の少ない国が上位にいることを考えると、人口の多い/少ないが道路ネットワークに与える影響は小さいということが考えられます。 ◆結論 ◎GDPと道路ネットワークは傾向としては相関関係にある ◎面積が大きかったり人口が多ければ道路ネットワークも長いとは限らない ◎また面積が小さいから道路ネットワークも短いとも限らない 関連するおすすめ記事!! 物流ニュース!!

南アフリカにおけるトラックドライバーの労働基準

南アフリカにおけるトラックドライバーの労働基準について調べてみました。 南アフリカにおける道路の総距離は世界で10番目と巨大な輸送ネットワークを有しています。南アフリカのGDPは2011年をピークに2016年までは下降トレンドでしたが、2017年と2018年で連続して前年比を上回っていて景気回復の傾向にあります。 ポテンシャル大きい南アフリカ市場でビジネスを検討する際に参考にしてみて下さい。 ◆南アフリカ(South Africa) 【労働時間の上限】 南アフリカ政府が発刊している官報(Government Gazette)のRegulation 272によれば、南アフリカでのトラックドライバーの労働時間に関しては下記の通り定められています。 -連続運転可能時間は5時間まで。その後10分間の休憩を取ること -5時間30分の運転時間の中で、累積で30分間の休憩をはさむこと -24時間の中で運転できるのは15時間まで。連続して9時間の休憩を取ること 上記法規制が定められている一方で、南アフリカでは労働組合による団体交渉(Collective Bargaining Council)による取決めの力が強いそうで、現実的にはこちらの労使交渉で決まった下記上限に従うことの方が多いとのことです。 -90時間/週以上を超えないこと ※これは残業時間や休日出勤も含む 【法定最高速度】 南アフリカでの法定速度制限は2017年3月に改訂されたばかりです。 南アフリカでの速度制限は、Urban(都心部)、Rural(地方部)、Freeway(高速道路)の3区分に分かれていて、改訂前比で20Km/hour下方修正されました。 -Urban Area: 40Km -Rural Area: 80Km -Freeway: 100Km ※ただし、9000Kg以上のトラックに関しては制限速度が80Km/hourとなるようです。 【その他】 ・Government Gazette Regulation 272Cによればトラックドライバーは自身の運転時間を記録しておく必要があります 【備考】 ・南アフリカでは、外国人のトラックドライバーを追放しようと暴力的な行為が多発していて、治安は良好ではない

インドにおけるトラックドライバーの労働基準

インドにおけるトラックドライバーの労働基準について調べてみました。 インドでのビジネスの参考にしてみて下さい。 ◆インド(India) 【労働時間の上限】 2019年時点で、インドにおけるトラックドライバーに関する労働時間の上限は設けられていないようです。 一方インドにおいても、Eコマースの普及によって出荷物量が増加しているのに反して、トラックドライバーが不足している状況が続いているというデータが出ています。 こうした中でインドにおけるトラックドライバーの労働環境は悪化傾向にあり、今後新たな規制が導入される可能性は十分にあり得ると考えます。 【備考】 ・インドにおける政府運輸機関はMotor Vehicle Actによって管轄されている ・工場法(Factories Act 1948)という工場で働く労働者に対する法規制は制定されている 【参考サイト】 ・インドにおけるトラック事情 ・インドにおけるトラックドライバーの健康面が悪化しているデータ

南アフリカにおける商業用ドローンの法規制

南アフリカにおける商業用ドローンの法規制

南アフリカにおけるドローン規制の内容について調べた内容の共有です。 以下が規制の概要と内容になります。   まずは南アでのドローンの可能性 南アフリカは、金やダイヤモンドの産出国として鉱業面でのドローンニーズが高い国です。 鉱業面は人的な安全面を確保することが課題となっていて、ドローンに対する関心が高まっています。 実際日系ドローンベンチャーのテラドローン社も、南アフリカに進出し鉱業面でのソリューションを提供しているようです。   ドローン規制管轄機関 SACAA:South African Civil Aviation Authority(南アフリカ民間航空局)   ドローン規制の内容 ・空港の半径10KM以内では飛行できない ※ただしSACAAによる許可があれば可能 ・機体重量が7KG以上のドローンは飛行不可 ・私有地の半径50メートル以内では飛行不可 ※許可もらえれば飛行OK・ドローンパイロットは、機体を常にVisual Line of contact(機体が目視可能)内で飛ばすこと ・Daylight Hour(日中)のみ飛行可能。それ以外の時間帯は不可 ・特殊な飛行禁止エリア内は飛行不可 ※SanPark公園は飛行不可エリア   ソース SCAA公式サイト:こちら 規制内容の詳細に関して:こちら San Park公園の公式サイト:こちら   ドローンビジネス参入ガイド   ドローンの教科書 標準テキスト – 無人航空従事者試験(ドローン検定)3級4級対応 改正航空法・完全対応版 (ドローン検定協会)

中国における商業用ドローンの法規制

中国における商業用ドローンの法規制

中国におけるドローン規制の内容について調べてみました。 以下が規制の概要と内容になります。 ドローン規制の管轄組織 CAAC:Civil Aviation Administration of China(中国民用航空局) ドローン規制の内容 ・250gram以上のドローン機体は、管轄機関であるCAACへの登録が必要 ・商業用に限らず、中国でドローンを飛行する場合、ライセンス必須 ・Visual line of sight(目視内)外では飛ばせない ・高度120メートル以上は飛ばせない ・人口密度の高い場所では飛ばせない ・空港、軍事施設等の飛行禁止空域で飛ばせない ・「No-Fly-Zones」で飛ばせない。例えば北京は飛行禁止ゾーンに入っている ・CAACからの許可がない限り、Control Zone(航空管制空域)内でも飛ばせない 許可証の要件 ・機体の重量は250gram以上である ・機体のオーナーの氏名 ・Passport番号等のID ・電話番号やメールアドレス ・製品の製造番号 ・シリアルナンバー ・利用用途 ※許可証を取得できたらQRコードとして印刷の上、機体に貼り付けること ※許可証の申請に関してはこちらに詳しく載っています その他特殊機体に必要な許可証 ・機体重量が7Kg~116Kgの場合は届け出が必要 ・商業用利用でドローンを飛ばす際はCAACに届け出が必要 ・機体重量が116Kg以上の場合は別途パイロットライセンスが必要 関連するおすすめ記事!! 物流ニュース!!

インドにおける商業用ドローンの法規制

インドにおける商業用ドローンの法規制

インドにおけるドローンの法規制について調べた内容の共有です。 以下が規制の概要と内容になります。 情報ソースについても記載していますので、飛ばす前はご自身で原文の確認をお願いします。   ドローン規制の管轄組織 ・Ministry of Civil Aviation(インド民間航空省) ・Directorate General of Civil Aviation(民間航空省の子機関)   インドが定めるドローンのカテゴリ インドは以下の通り、サイズ毎でのドローンの機体区分が設けられていて、カテゴリ毎で規制が異なります。 ・Nano:250gram以下 ・Micro:250gram~2Kg ・Small:2Kg~25Kg ・Medium:25Kg~150Kg ・Large:150Kg以上   ドローン規制の内容 ・NANOカテゴリー以下(ドローンの機体のカテゴリ分け)は機体の登録が必要 ・許可証を取得すること ※ただし、NANOカテゴリー及びMicroカテゴリーの上空200Feet以内の飛行は不要 ・ドローンパイロットは、機体をdirect visual line内に入れておく(機体を目視できること) ・高度400Feet(121メートル)以上は飛行できない ・空港周辺、軍事施設周辺等の飛行禁止空域では飛行不可 ・許可に関してはFlight Plan(飛行計画)、Air Defense Clearance、Flight Information Center(ID)を取得 ・機体のスペック制限(詳細はページ下部を参照下さい) ・No Permission No Takeoffルールの順守(詳細はページ下部を参照下さい)   機体のスペック制限 インドでのドローン飛行は、以下のスペック要件を満たした機体でなければいけません。 ・GPS搭載 ・Return on Home機能(発地点に戻ってこれる機能) ・ストロボライト ・IDプレート ・ドローンパイロットと飛行データを記録できるスキルを持った人材 ・RFID and SIMの搭載 […]

ドバイ(UAE)における商業用ドローンの法規制

ドバイ(UAE)における商業用ドローンの法規制

ドバイのドローン規制に関して調べた内容の共有です。 ドバイで商業用ドローンを飛ばすことは可能とされていますが、以下の通り規制が設けられています。 最新情報や実際の飛行前には情報ソースより原文の確認をお願い致します。 ドローン規制の管轄組織 ドバイの商業用ドローン飛行に関する法規制は、以下2団体が管轄しています。 1.GCAA: General Civil Authority 2.DCAA: Dubai Civil Aviation Authority 法規制の内容(GCAA) ・UAS GCAA Examという試験に合格する必用がある ・GCAA Drone Registration Certificateに登録して、ライセンスを取得する必用がある ・実際に飛行させる前にOperational Approvalを取得する必用がある 上記に加えて、商業用/趣味用に関わらず、Dubai Civil Aviation Authority (DCAA)が定める以下法規制を順守しなければいけません 法規制の内容(DCAA) ・トレーニングの受講 ※トレーニングは「Sanad Academy」や「Exponent」にて受講することが可能 ・書類の提出 ※書類はDCAAに提出します。内容としては企業名、住所、企業登録番号、連絡先、Emirates ID、パスポートやVISA等を記載します。 ・No Objection Certificate(証明書)の取得 ・人、他の機体、障害物との衝突を避ける ・人に不快な行為をしないこと。故意に私有地にぶつけたりしない ・公共、私有地の上空を飛行しない ・空港の近くで操作しない ・No Fly Zoneという、禁止空域で飛行させない ソース ・GCAA: GCAAの公式サイト ・DCAA:DCAAの公式サイト ・Sanad Academy:Sanad Academy公式サイト ・Exponent:Exponent公式サイト ドローンビジネス参入ガイド       […]

アメリカにおける商業用ドローンの法規制

アメリカにおける商業用ドローンの法規制

昨今のドライバー不足とEコマースの台頭を受けて、世界中でドローンによる宅配実験が進んでいるようです。 日本でも楽天がドローンによる宅配サービスとなRakuten Droneを始めました。 今後、こうした各企業の試験飛行を通じて、空のインフラが技術面でも法規制面でも整備されていくのではないでしょうか。 本記事では、ドローン配送のパイオニアであるアメリカにおける法規制を調べてみました。 なお商業用ドローンは新しい産業で今後法規制が変化する可能性が高いです。 特にアメリカは法律が頻繁に変わるので最新の情報をアップデートするといった対応が必要です。 ドローン規制の管轄組織 アメリカにおけるドローンの法規制は、FAA(U.S. Federal Aviation Authority)という政府機関にて整備されています。 FAAはアメリカの運輸省の下部機関であり、航空輸送の安全維持を担当している政府部局となります。 ドローン規制の内容 ・ドローンを飛ばすにはRemote Pilot CertificateというFAAが発行する免許が必要である ・機体をFAAに登録する必用がある。FAADrone Zoneというwebsiteより申請 ・機体は積載物含めて55ポンド以下 ※55ポンドは約2.5Kg ・Class G Airspace内でのみ飛行が可能 ※Class Gとはアメリカの飛行可能空域の区分です。上空約4400mみたいです ・機体はvisual line of sight内で飛行すること ※visual line of sightとは、人間と機体の間に障害物がない状態みたいです ・400 Feet以下で飛行させること ※400Feetは134メートルです。飛行可能領域がClass Gとかぶっていますが ・日中又はTwilightの時間帯で飛行すること ※twilightは日の出直前、日の入り直後のたそがれの時間帯のこと ・制限速度は100mph以下 ※100mphは時速160Kmです ・有人飛行がいたら右にそれて道をあけること ・人の上を飛ばしてはいけない ・動いている車上から飛ばしてはいけない。ただし、人口が少ない場所に関してはOK ソース ◆FAA:FAA公式サイト ドローンビジネス参入ガイド   ドローンの教科書 標準テキスト – 無人航空従事者試験(ドローン検定)3級4級対応 改正航空法・完全対応版 (ドローン検定協会) 関連するおすすめ記事!! 物流ニュース!!

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