Category: ソリューション/Solution

グリーンロジスティックス メリットとデメリット

グリーンロジスティックス メリットとデメリット

Table of Contents そもそも「Go Green」とは 世界では当たり前のように、ビジネスにGo Greenを取り入れる活動が行われています。 そもそもGo Greenというのはスローガンのようなもので、その意味としては地球に優しい環境に配慮したビジネスを推進しようという試みのことを指します。 環境に優しいエコな商品を使うことで、持続可能な社会の実現を目指すという発想です。 こうしたGo Greenを物流領域に取り入れてできた造語が、Green Logistic(グリーンロジスティックス)です。 特にヨーロッパ系の企業は環境への意識が高く、物流企業や3PL企業でもコストと同じぐらい重要な指標として考えられているようです。 例えばドイツ系のDBシェンカー社は、対2006年比で2020年には30%、2030年には50%の二酸化炭素排出削減の目標を掲げていますし、同じくドイツ系のDHLは2050年までに二酸化炭素排出量を0にまで削減する目標を掲げています。 この動きは日本にも徐々に浸透し始めています。 日本政府は、2070年までに二酸化炭素を実質0とする目標を発表しました。 現状CCPI(Climate Change Performance Index) と呼ばれる、各国の気候変動対策へのパフォーマンスのランキングでは全58か国中50位ですが、世界的な動きを受けて、今後はエコの重要性が増してくることが考えられます。 日本も今後は、より環境に配慮したGo Greenな取組みをロジスティックスに取り入れたグリーンロジスティックスを推進していく必要性が高まっています。 日本での「Go Green」 世界で始まった「Go Green」の動きは日本にも徐々に浸透し始めています。 日本政府は、2070年までに二酸化炭素を実質0とする目標を発表しました。 現状CCPI(Climate Change Performance Index) と呼ばれる、各国の気候変動対策へのパフォーマンスのランキングでは全58か国中50位ですが、世界的な動きを受けて、今後はエコの重要性が増してくることが考えられます。 日本も今後は、より環境に配慮したGo Greenな取組みをロジスティックスに取り入れたグリーンロジスティックスを推進していく必要性が高まっています。 グリーンロジスティックスのメリット 1.差別化要素となるメーカー側としても、地球に配慮した優しい取り組みを推進しているというイメのはブランドイメージの向上に繋がります。グリーンロジスティックスへの取り組みをアピールすることで、特にエコ意識の高い外資企業や、Sustainabilityを重視している企業からビジネスパートナーとして認定してもらえる可能性が上がります。 2.長期目線ではコストダウンになる無駄なエネルギーの削減に向けて、ビジネスを全体で最適化しようとする取り組みが進みますので長期で見るとオペレーションが効率的になりコスト削減が見込めます。 グリーンロジスティックスのデメリット 1.短期目線だとコストアップ昨今のドライバー賃金高騰もあり、物流費が企業の収益を圧迫しています。グリーンロジスティックスを推進する上で、専門知識のある人材の確保や育成、エコ実績値の管理といった追加コストは発生してくると思います。短期で物流費を圧迫する要因の一つになり得ます。 2.普及するかわからないやはり物流というのは、なるべく安い料金で、モノが壊れることなく目的の場所に運ばれることが絶対命題です。企業の経営状況が悪化している中で、強制力のないグリーンロジスティックスが国内で確実に普及するのかはわからないです。場合によっては、採算が合わなくなってしまうリスクがあります。 グリーンロジスティックスの課題:インフラの整備 グリーンロジスティックスのさいたる例が、電気自動車の利用です。ガソリン車に比べてEV車は二酸化炭素排出量が少ないということはわかっていますが、電気自動車を利用するための充電施設の確保は現状難しいと考えられます。 とはいえ、日々技術は進化していますし、今後はより環境に配慮したグリーンロジスティックスに対する注目は上がっていくことが考えられます。

ドバイにおける道路交通法

ドバイにおける道路交通法

ドバイにおけるトラックドライバーの労働基準法の続きとして、今回はドバイにおける道路交通法全般を調査しました。 道路交通法は当然一般車も含まれますので、本記事ではトラックドライバーに関連しそうなポイントのみを抜粋しました。 詳細については引用先の記事を確認下さい。 主な法律と罰金 ・後部座席含めて、車内の人間がシートベルトを締めていない:400AED/1人 ・運転中の携帯電話の操作:800AED ・赤信号無視:1000AED+30日間の免停 ・人身、対物事故:3000AED+1年間の免停 ・トラックが車線変更の規則を無視:1500AED ・緊急車両に道をゆずらない:1000AED ・交通事故後に車を停止させない:1000AED ・排ガス規制の無視:1000AED ・飲酒運転:訴訟扱い+90日間の免停 ・無許可でエンジンを改造:1000AED+30日間免停 ・ドラッグの利用者による運転:60日-90日の免停+訴訟 ・ゴミを捨てる:1000AED ・ウィンカーを付けずに車線変更:400AED ・トラックの後部に蛍光ステッカーを張らない:500AED ・有効期限の切れたタイヤを利用:500AED ・タクシーやバス専用のレーンを走行:400AED ・スピード違反-20KM以内:300AED-20-30KM以内:600AED-30-40KM以内:700AED-40-50KM以内:1000AED-50-60KM以内:1500AED-60-80KM以内:2000AED+30日免停-80KM以内:3000AED+60日免停 ソース 40 traffic laws that all drivers in Dubai need to know(2017/12/24) 関連するおすすめ記事!! 物流ニュース!!

ドバイにおけるトラックドライバーの労働基準法

ドバイにおけるトラックドライバーの労働基準法

Table of Contents ドバイの物量と魅力 ドバイは人口としては約330万人と世界の都市の中でも少ない(200位圏外)ですが、日本港湾協会が発表している世界の港湾の貨物量ランキング(2016年時点)によれば、ドバイのコンテナ量は世界9位です。 人口こそ少ないですが、貿易面では大きな役割を果たしている国であることがわかります。 行政機関 「Roads & Transport Authority(RTA)」という組織が管理管轄のようです。以下がURLですがアラビア語です。 左上に「English」というタブがあるのでそこをクリックすれば英語表示されます。 RTAの公式サイトは『こちら』 労働基準法 RTAの発表によれば2014年7月時点においてドバイでトラックドライバーに対する労働基準法はないと記載があります。 “Currently, there is no limit on the number of hours truck drivers are permitted to drive consecutively by law.” ただし、政府としては3.5Ton以上のトラックを運転する際は、24時間の中で10時間の運転時間の上限を推奨しています。 In the Truck and Bus Guidebook, the RTA recommends never driving more than 10 hours in any 24-hour period. 実際のところ、若手のドライバーであれば10時間以上運転しても体力的に問題ないですが、高齢になれば10時間も運転できないので一概に法律を設けることは難しいとのことみたいです。 […]

中国におけるトラックの車格規制とドライバーの労働基準事情

中国におけるトラックの車格規制とドライバーの労働基準事情

中国では急速な自動車の増加によって交通事情が悪化しつつあり、外資企業が中国で輸送ビジネスを行うには高いリスクが伴います。 一方同時に中国は人口13億を超える巨大なマーケットでもあり、企業が成長する上で中国でのビジネス展開は不可避になりつつある中で、中国の輸送事情は理解しておきたいです。 そこで中国における輸送/配送事情と法規制についてまとめてみました。 中国での運転免許の取得方法 日本の国際免許は原則中国では使えないようです。 期間が3カ月未満の場合は一時的な許可申請でも運転可能なようですが、3カ月以上にわたって運転する場合は運転免許証を取得しなければなりません。 その運転免許証の取得方法ですが、省によっても異なるようでが、原則100問程度の筆記試験を受けて90%以上の正答率で合格とのこと。 また言語は中国語が中心ですが、上海や北京では外国語の試験もあり、通訳機持参が可能な場合もあります。 中国におけるトラック車格の利用規制 1.地面からトラックの最上部までの高さは最大4m 2.幅は最大2.55m 3.長さは最大20m以下 4.重さは最大49Ton もちろん車輌の駆動軸本数の違いや、トレーラー/トラックなのかで異なります。 運転時間と休憩時間のルール 1.日中の連続運転時間は4時間以内。夜間の連続運転時間は2時間以内。休憩は20分以上行う 2.24時間以内の累積運転時間は8時間を超えてはならない 3.連続した累積運転時間は44時間を超えてはならず、残りはその期間中効果的に休息する 4.3級以下の山岳道路を夜間走行してはらならない 5.午前2時から午前5時までに安全確保のために停止しなければならない?(内容が理解できなかったので調査中) ※こちらはCRTA(China Road Transport Organization)という国の機関によって取り決められています。 ※上記は「道路旅客輸送企業のための安全管理規則」の第38条に記載があります 中国でも欧州、米国、日本と同様に安全面を考慮し、トラック事業者に対する労働基準が設けられているようです。 しかし中国の場合は個人ドライバーが配送を担うことが多いようで、実態としてしっかりと管理されている状況とは言い難いようです。 参考サイト ◆China Road Transport Organization: 公式サイト ◆Beijing Traffic Management Bureau: 公式サイト ◆ligentia: 公式サイト 関連するおすすめ記事!! 物流ニュース!!

ヨーロッパ(EU)におけるトラックドライバーの労働基準法まとめ

ヨーロッパ(EU)におけるトラックドライバーの労働基準法まとめ

ヨーロッパにおけるトラックドライバーの労働基準法について調べてみました。 ご存知の通り日本のトラックドライバーは拘束時間と休憩時間の上限が設けられていて、運送会社はこの法規制を遵守することが求めれていますが、ヨーロッパでも同じように労働基準法は存在します。 運転時間の限度/上限 ・1日の運転時間は原則最大9時間まで (但し1週間内で2日は最大10時間まで可能) ・1週間の運転時間は最大56時間まで ・2週間通算の運転時間は最大90時間まで 休憩時間の取決め 1.地面からトラックの最上部までの高さは最大4m2.幅は最大2.55m3.長さは最大20m以下4.重さは最大49Ton もちろん車輌の駆動軸本数の違いや、トレーラー/トラックなのかで異なります。 備考 ・ヨーロッパ(EU)のトラック運転手は皆「ドライバーズカード」というマイクロチップ入りのIDカードを保有し、運転情報をデータで電子管理し、労務違反を検知する仕組みを取っている。 ・運転開始/終了時にドライバーズカードをトラックに取り付けられているスキャナで読取る。 欧州GDPR全解明 関連するおすすめ記事!! 物流ニュース!!

北米におけるトラックドライバーの労働基準法まとめ

北米におけるトラックドライバーの労働基準法まとめ

周知の通り、国内労働者の労働条件は厚生省が定める労働基準法で制約が定められていますが、トラックドライバーは人命に関わる労働である性質上、「改善基準」と言う別の法規制により労働条件が定められています。※国内のトラックドライバー改善基準の内容はこちら。 海外でも同様にトラックドライバー向けの労働基準は設けられていて、輸送会社とその運転手は労働規制を準拠する責任があり、守らなければ会社と個人が罰せられます。 一方、法規制の内容については各国で若干異なるようです。そのため日本の労働基準に基づいて海外での配車スケジュールを計画しているとペナルティを受ける可能性があり、最悪営業停止処分にもなり得るので注意が必要です。 ただそれにも関わらず、法規制の内容は複雑で、様々な特例や例外があったり、言い方が遠回しだったりととにかくわかりずらい。日本の法規制を客観的に捉えたいという想いもあり、海外のトラック運転手の労働基準事情について調べてみました。 運転時間の上限 ・1日の勤務時間は原則最大14時間まで ・その内運転時間は原則最大11時間まで ・1週間での合計運転時間は最大60時間まで 休憩時間の取決め ・8時間運転する度に休息30分間 ・最低でも毎日10時間は休息を取る ・最低でも1週間のうち1度は34時間の連続した休憩を取る。しかもAM1:00~AM5:00が2日間含まれていること。つまり夜中は休む必要がある ・上記を満たせば週の初めに勤務時間をリセット出来る ・しかしリセット後計測開始から最低10時間の休息を取る 運転時間と休憩時間のルール 1.日中の連続運転時間は4時間以内。夜間の連続運転時間は2時間以内。休憩は20分以上行う2.24時間以内の累積運転時間は8時間を超えてはならない3.連続した累積運転時間は44時間を超えてはならず、残りはその期間中効果的に休息する4.3級以下の山岳道路を夜間走行してはらならない5.午前2時から午前5時までに安全確保のために停止しなければならない?(内容が理解できなかったので調査中) ※こちらはCRTA(China Road Transport Organization)という国の機関によって取り決められています。※上記は「道路旅客輸送企業のための安全管理規則」の第38条に記載があります 特例1:16-Hour Exception ・発着地が同一拠点の運送、つまりA地点を出発してA地点に帰ってくる往復便の場合、勤務時間を最大16時間にまで延長できる ・ただし運転時間は変わらず最大11時間まで ・別トラックへの乗り継ぎは出来ず、同一トラックを利用する場合のみ適用可能 ・この特例を利用したら34時間の連続した休憩を取らなければならない ・34時間の休憩を取るまでは、16-Hour Exceptionを再度使えない   特例2:Adverse Driving Condition ・運転時間11時間内にトラックが安全な状態で目的地にまで辿り着けない場合は、最大で13時間まで運転できる ・悪天候の場合、最大で13時間まで運転できる ・悪天候とは想定外の雪、みぞれ、霧、その他道路の凍結等の悪条件のこと。 以上が北米におけるトラック運転手の労働基準法です。 北米の場合これらのregulationをFMCSAという北米の運輸省が取り決めています。 原則1日11時間まで運転できますが、特別な状況下では運転時間を最大2時間まで延長できるみたいです。 関連するおすすめ記事!! 物流ニュース!!

外資物流企業のブロックチェーン利用動向

外資物流企業のブロックチェーン利用動向

1.IBM×Maersk合弁会社ShipChain Maersk(マースク)はデンマークの本社を置く世界最大の海運企業で、2017年の売上高は30.9billionドル(約3.4兆円)。 IBMはニューヨークに本社を置くコンピュータ関連サービスを提供する企業で、2017年の通期売上高は79.1billionドル(約8.7兆円)。 この巨大企業2社がブロックチェーンを活用して国際貿易をグローバルでデジタル化するプラットフォームを開発する合弁企業を設立。 プラットフォームにはイーサリアムを使っていて、ブロックチェーン上にモノの輸送に関わるあらゆる情報とデータを蓄積/可視化/共有することで、輸送取引の効率向上/盗難の削減といった効果が見込めるとのこと。 既にアメリカに本社を置く鶏肉処理会社のパーデューファームズとパイロットプロジェクトを開始したと発表している。 ソース:https://www-03.ibm.com/press/jp/ja/pressrelease/53614.wss 2.Modum スイスに本社を置く企業。 医薬品輸送においてブロックチェーンを活用しているとのこと。 スイスの郵便事業会社のスイスポストと提携して、医薬品やその他温度管理が必要な貨物の輸送において、パイロットプロジェクトを実施したと発表。 MOD Tokenという独自通貨も発行している。 ソース:https://www.supplychaindive.com/news/3-blockchain-applications-to-watch-in-logistics/528823/ 3.300Cubits 香港に本社を置く企業。 荷主と輸送会社がデポジットを出して、荷主が倒産したりして荷物を受け取らなかったり、輸送会社が倒産した場合に両社がプールしたお金を取れる保険システム。 イーサリアムベース。 TEUという独自通貨を発行している。 ソース:https://300cubits.tech/ そもそもブロックチェーンや独自通貨を発行する必要があるのか検証することが重要そう。 ブロックチェーンを使わずに、世の中に既にある技術や決済システムを使った方がいい場合もありそう。

【物流改革】コールドチェーンに潜むリスク

【物流改革】コールドチェーンに潜むリスク

コールドチェーンは生鮮食品や薬を冷蔵・冷凍の新鮮な状態で消費者に届けることを目的とした物流方式です。 昨今物流業界のトレンドになっていて、国内大手輸送のヤマトはコールドチェーンを経営戦略の軸に置きグローバル展開を図ることを明言しています。 非常に便利な半面、これらを実運用させる上ではクリアすべき課題や大きなリスクも存在しています。 以下にて現状考えられるリスクをまとめてみました。 1.冷暖房設備のダウン 輸送中に冷暖房設備が壊れたり、ドライバーが冷暖房を入れ忘れたり等、冷暖房設備が壊れる可能性は様々考えられます。 こうした事態に対応できるバックアップ設備があればいいですが、設備がない車両だととても危険です。 2.国毎でインフラ水準が異なる 海外を含めた輸送網を構築する場合は、各国で異なるインフラ水準もリスクです。インドや東南アジアのインフラ途上国では頻繁に停電が起こりえます。電源供給が出来ず、冷暖房を維持できなくなると、温度に敏感な配送物はダメージを受けます。 3.輸送ネットワーク構築 近年ドライバー不足やドライバーの高齢化が社会問題となる中で、そもそも輸送会社はドライバーを確保しEnd to Endでもモノを届けられるだけの力があるのかという問題もあります。 特にコールドチェーンの場合は一般貨物との混載が難しく、人材確保含め最適な輸送ネットワークが構築出来なければ輸送コストが高くなり、採算が取れなくなります。 4.人的ミス 荷物に関わる全ての人が丁寧に扱ってくれればいいですが、教育不足や、担当のモラルが低かったりすると、コールドチェーンは成り立ちません。 粗雑な荷物のハンドリング、実務面でのミス、輸送関連の事務処理の遅れが、輸送の遅延や輸送対象物の破損を招くリスクがあります。 5.盗難 世界中で貨物の盗難は問題となっていますが、コールドチェーンも例外ではないでしょう。高価な食材等を輸送する場合は盗難の対象になるリスクがあります。 →(続)解決策 関連するおすすめ記事!! 物流ニュース!!

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