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北米物量 マーケットは2024年までに約5%のCAGRで推移する見込み

世界最大のマーケット調査会社であるResearch AND Markets社の発表によると、北米における物流市場の年平均成長率は、今後5年間約5%以上の水準で推移すると発表しました。 同社は2018年における北米の物流市場規模は約$900Billion(日本円で約90~100兆円)と試算しています。2024年には$1200Billion(日本円で約120兆円~130兆円)にまで成長すると見積もられています。 その市場の成長を支えるのが、インドネシア、タイ、インドといった新興国向けの輸出だと考えられています。今後も国際物流を中心に市場が盛り上がっていくと考えれています。 ◆北米とインドネシアの貿易 北米はインドネシアと1996年にTIFAを締結しました。2018年における北米からの輸出に関しては、穀物類、航空機、天然資源を中心に対前年比で19%上昇。輸入に関しては、アパレル品を中心に3.1%上昇しました。インドネシア向け輸出が顕著に伸びている状況です。 ◆北米とタイの貿易 北米とタイの貿易歴史は長く、1833年にTreaty of Amity and Commerceを締結したところに始まります。北米の2018年におけるタイ向け輸出は、電化製品、天然資源、機械、食物を中心に約$12.6Billionと前年比で14.5%も上昇しています。輸入に関しては、電化製品、ゴム、宝石類を中心に$31.9Billionと前年比で2.4%上昇しました。タイ向け輸出が顕著に伸びている状況です。 ◆北米とインドの貿易 2020年現時点で北米はインドとTIFAを締結していません。一方、2018年における対インド向けの輸出は$33.5Billionと前年比30.6%も上昇しています。ダイヤモンド、天然資源、航空機といった品目を中心に輸出が伸びました。対インドの輸入に関しても、$54.3Billionと前年比11.9%上昇。主要品目としては、ダイヤモンド、薬品、機械を中心に伸びました。 北米は長年貿易赤字が続いてましたが、近年こうした新興国を中心に輸出が伸びていることが分かります。その牽引役となっているのがシェールガスです。北米は2011年5月にシェールガスの増産が始まり、2020年までには天然ガスの純輸出国になると予想されています。天然資源の新興国への輸出の増大を中心に、北米の物流市場は今後も成長していくと考えられています。

アメリカでの物流関連の取り組みに対する表彰制度

先日、国土交通省と経済産業省は、グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰を発表しました。 グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰は、複数事業者間のパートナーシップにより、物流分野における環境負荷の低減等に顕著な功績があった取組を表彰する制度です。 2020年/令和元年は下記3つの取組みが受賞しました。 ・日本初の鉄道とタクシーを組み合わせた貨客混載輸送 ・食品、日用品メーカー混載による輸送効率化への共創 ・スーパーフルトレーラSF25を活用した共同輸送による物流効率化 個人的にこうした表彰制度は、改善意欲をモチベートする点で好きです。 そこで、海外にも似たような表彰制度はないのか、国外での表彰制度について調べてみました。 まずはアメリカ。物流というより交通・運輸領域になりますが、アメリカにおけるAmerican Transportation Awardsについて紹介します。 ■America’s Transportation Awards 「America’s Transportation Awards」は、アメリカ各州にある運輸局が行ったプロジェクトを表彰する制度です。 連邦制であるアメリカは、各州にDOT(Department of Transportation)運輸局が設置されていて、各州それぞれが自分たちの担当の州の交通インフラを運営しています。それぞれが任意でAmerica Transportation Awardsへ参加し、優れた施策が表彰される仕組みとなっています。 URL: https://www.dot.ny.gov/main/alpha-list-state-dots ■選考基準 America’s Transportation Awardsによると、表彰は下記3つの視点から行われます。 1.生活水準の向上・コミュニティの開発育成 プロジェクトが市民や町に対してどのように貢献したか。「交通」を改善した結果、町の人々の生活がどのように便利になったかを判断材料としているようです。 2.テクノロジーとイノベーションの活用 新しいテクノロジーソリューションや、クリエイティブなイノベーションがどのように活用されたのか。これまでにない新しい交通の在り方を創造できたかどうかが判断材料となるようです。 3.オペレーショナルエクセレンス 今ある仕組みをどのように効果的に変えることができたのか。オペレーションを変えることで、渋滞の緩和、交通の安全面、交通インフラに対する信頼性がどれだけ改善されたのかが判断材料となっているようです。 ■2019年の受賞事例 この表彰制度は2008年に始まり、毎年行われています。 2019年今年は、イリノイ州とミズーリ州運輸局の合同プロジェクトが金賞を受賞しました。 ◎プロジェクトの概要 セント・ルイスのダウンタウンエリアにおける交通インフラ改善プロジェクト セントルイスは、ミシシッピ川に近接する町として、貿易面での重要な拠点となっています。 その一方で、セントルイス近辺は交通量が増え、長い間交通渋滞に悩まされていました。 そこで、イリノイ州とミズーリ州は共同で、新たな橋(Stan Musial Veterans Memorial Bridge)を建設することを計画。 総工費800億円をかけたこのプロジェクトによって完成した橋は4つの走行レーンを備え、ミシシッピ川の行き来をスムーズにすることに貢献。渋滞緩和に貢献し、市民や観光客の交通を助けるプロジェクトとして大きな成果を上げ表彰されました。 ■参加方法 毎年3月~4月にてエントリーが行われます。 下記URLより、500 word程度での概要、推薦状、紹介画像を添付の上、登録を進めます。 URL: https://americastransportationawards.org/26-2/

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