UPS、Amazon向け宅配便減少も収益増
ウォールストリートジャーナル紙によると、米物流大手UPS社の今年の物量は昨年比で減少した一方、同社の収益は増えたとのことです。
UPSの発表によると、新型コロナによる中国のロックダウンや、インフレによる製造業の経済減速により、同社の物流は米国内単体で昨年比4%、海外を含めると昨年比−9.2%とのことです。
一方、採算の取れる案件に絞ることで、同社の収益は昨年比で+6.5%と堅調に推移。
特にAmazon向けの宅配便を減らしたことが利益に大きく貢献したとのことです。
UPSは昨年比でAmazon向けが占める割合が13%→11.7%にまで減少したと話していて、今後は11%を切るレベルにまで減らしていく方針とのこと。
Amazon向けは、1配送辺りの総物量が少なく、採算が取りずらく、1配送辺りの物量がより多いビジネス(医薬品等)の獲得を目指した結果、収入・収益共に増加したとのことです。
日本でも数年前にヤマト運輸がAmazon向けの配送から撤退したのは記憶に新しいですね。
ヤマト運輸に場合は、その後再びAmazon向けを引き受け始めましたが、
再配達等を考えると、宅配便ビジネスは採算が取りづらく、全体の売上の割合に占める物量を減らしていく戦略はビジネス上合理的ですね。