物流における3つの標準化の方向性とは
セイノー情報サービス代表の鳥居先生監修の書籍『協調時代のサプライチェーン』によると、物流・サプライチェーンにおける標準化には3つの方向性があると言います。
標準化はオープンイノベーション、プラットフォームビジネス等でも必ず議論になる話題です。是非、その理解を深めてみて下さい。
垂直統合による標準化
1つ目は、「垂直統合による標準化」です。
これは調達、販売、消費までの、川上から川下までのサプライチェーンの全体が情報共有し連携することです。
垂直統合をすることで、貨物の量、場所がリアルタイムで分かるようになるので、過剰在庫を防いだり、積載率を上げるといった効果が見込めます。
これはイメージはしやすいものの、現実問題として企業間でシステムが異なるケースが多かったり、実現にはコストもかかる施策でもありますね。
水平連携による標準化
2つ目は、「水平連携による標準化」です。
これは、企業・業界の垣根を越えて、機能や情報が連携されることです。
トラックや倉庫といったアセットを異なる業界で活用されることで、積載率が向上し、CO2の削減にも寄与します。
こちらもなんとなくわかるのですが、現実問題としては、企業間で情報共有するのはプライバシー的にもシステム的にも難しいといったハードルが存在しますね。
物流範囲を超えた標準化
最後に筆者が述べていたのが、「物流範囲を超えた標準化」です。
詳細は書籍のP60に書いてあるので見て頂きたいですが、これは物流という枠組みを超えて、情報を連携さえることです。
これは本を読むまでは、なかなか想像できなかったですね。
ただ垂直・水平連携とは異なり、こちらは1企業の中で完結できる施策ですので、企業が最も手が付けやすく、参考になります。
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