UPSの企業情報 収入源の75%が北米の北米最大老舗物流企業
北米最大の物流企業UPS(ユーピーエス)の企業情報です。
UPSはアメリカの企業なので日本ではあまりトラックを見かけないです。
ただアメリカに行くと、焦げ茶色の下地にオレンジで「UPS」とロゴが付いたトラックが走っているのはよく目にします。ハワイ旅行の際なんかは見てみて下さい。
さて、本記事では、UPSの最新のアニュアルレポートから、一部情報を抜粋し整理したものを共有します。
物流業界やUPSに興味がある人や、転職を考えている人は参考にしてみて下さい。
ちなみに、物流5社の中で最もアニュアルレポートが分かりやすく好感が持てました。
目次
◆企業概要
企業名 | UPS |
設立年 | 1907年 |
本社 | 北米 ジョージア州 |
海外展開 | 220か国 |
従業員数 | 約481,000 |
年間売上高(18年) | 約7兆9047億円($71,861Million) |
株式公開 | 上場 |
日本オフィス | 東京都港区芝浦4-13-23 |
【本社オフィス】
企業名の「UPS」は、「United Parcel Service」の各単語の頭文字を取った略称です。
UPSの2018年の年間売上高は、日本円にして約7兆9000億円です。
日本郵便の親会社である日本郵政グループの年間売上高は約3兆8800億円ですので、UPSが巨大物流・郵便企業であることが分かります。
なお、同じ米系企業のライバル会社である「FedEx」の売上高は7兆6600億円ですので、年間売上高では僅差で勝利しています。
※FedExの企業情報は、『こちら』よりご確認下さい。
◆事業内容
UPSの収入源は主に北米の宅配事業が中心ですが、大きく3つのビジネスセグメントで業績を報告しています。
1.US Domestic Package
北米内の、域内宅配事業です。具体的には、陸運と空輸による、納期保証型の宅配事業です。取扱い貨物は14,7 Millionあり、は米国内最大です。納期指定が緩い、安価なサービスも提供。
直近では、土曜配送の拡大や、北米内で新センターを22か所開設しています。
2.International Package
国際デリバリー事業です。最短で1-3日で届ける「UPS Worldwide Express」や、最短3-5日で届ける「UPS Worldwide Expedite」を主力サービスを持ちます。Expressに関しては、137か国まで対象サービスエリアを拡大。Expressでなければ、全世界80か国を発地として220か国の地域を対象にデリバリーを行います。
今後はアジア市場を強化していくと発表しています。
3.Supply Chain & Freight
北米内宅配事業と国際デリバリー事業以外の、その他物流サービスを提供しています。海運や空輸事業の「Forwarding」や、2015年に買収した「Coyote Logistic」によるブローカービジネスや、2018年にローンチした「Transport Management System」及び「Warehouse Mangement System」といったシステム事業、通関代行事業、ファイナンス事業と幅広く物流サービスを提供します。
◆業績
-企業全体での業績
$Million | 2016 | 2017 | 2018 |
Revenue(売上) | 61,610 | 66,585 | 71,861 |
OI・EBIT(営業利益) | 7,688 | 7,529 | 7,024 |
OI率 | 12.5% | 11.3% | 9.8% |
純利 | 3,422 | 4,905 | 4,791 |
純利率 | 5.6% | 7.4% | 6.7% |
※単位は百万ドル
-セグメント毎の業績
Revenue(17) | Revenue(18) | YoY | |
US Domestic | 40,761 | 43,593 | 106.9% |
International | 13,342 | 14,442 | 108.2% |
SC & Freight | 12,482 | 13,826 | 110.8% |
※単位は百万ドル
利益(17) | 利益(18) | YoY | |
US Domestic | 4,303 | 3,643 | 84.7% |
International | 2,429 | 2,529 | 104.1% |
SC & Freight | 797 | 852 | 106.9% |
Total | 7,529 | 7,024 | 93.3% |
※単位は百万ドル
◆UPSの戦略
UPSは下記の領域において、今後戦略的に投資を強化していくとアニュアルレポート内で打ち出しています。
・小~中貨物における物流サービスの提供
・国外の成長セグメント。具体的にはアジア
・BtoB、BtoCにおけるEコマース事業
・ヘルスケア及びライフサイエンス業界
・テクノロジーによるオペレーションの更なる最適化
◆UPSの保有資産
自社 | リース | オーダー中 | 合計 |
248 | 316 | 28 | 592 |
◆直近のニュース
ブログ管理人について
元々物流会社で勤務してました。今は外コン勤務です。
SCMに携わってもうすぐ10年。自分の学びも含め、世界の物流・サプライチェーンに関する情報収集・発信しています。
よろしくお願いします。
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