今年に入ってからDB Shenkerの売却話が盛り上がってきてますね。 DB Schenkerと言えば、グローバルでみても最大規模を誇る総合物流会社。 親会社はDeutsche Bahn=ドイツ鉄道で、売上高は3兆点超。。。 JR東日本の売上高が年間2億円ぐらいなんで、超雑な言い方すれば、JRがJR東日本とJR東海を売却するみたいな、、 まぁ売上高の規模感だけ見ればそんな感じですよね笑 物流会社の上位企業は実は今均衡していて、ヨーロッパ系だとMaersk、DHL、キューネ辺り、米系だとFedex、UPSあたりがバチバチやってるわけで。 ここに中華系のCOSCOがOOCL買収したりで規模拡大してきたりと、盛り上げってきてますよね。 そんなわけで、DB Shenkerを買収すれば、売上高では世界No.1の物流会社が確定するわけで、どこが買収するかを私は大変興味があるわけです! そんで、 「どうもDHLが興味を持っているらしい」となり、実現すればドイツ×ドイツで激アツ展開やん!って思ってたのですが、 この記事によると、どうも今は「DSV」が興味を持っているとのこと。 DSVは年間売上高3兆円のオランダの物流企業。 DB Shenkerを買収すれば売上高は6兆円を超える物流企業となります。 今年中には決着が着くようなので、この動向は要チェックやで! これは去年から出ていた話ですが、 https://www.aircargonews.net/business/acquisitions/three-banks-selected-for-db-schenker-sale/#:~:text=Deutsche%20Bahn%20has%20appointed%20three,Deutsche%20Bank%20for%20the%20sale.
Month: April 2023
サプライチェーン最適化界隈が盛り上がる
先日下記の記事を見たのですが、 会社の中でサプライチェーンの強靭化が課題とされている中で、 サプライチェーンネットワーク最適化界隈が結構盛り上げってきているなぁと。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000043765.html 今回クニエ社が採用したアプリケーションは、「AIMMS社」とのこと。 ん、どこ!?笑 聞いたことないから調べてみたが、オランダの新興会社っぽいです。 MicrosoftのAzure Marketplaceでも販売してるっぽいです。 https://azuremarketplace.microsoft.com/ja-jp/marketplace/apps/aimmsbv1620745819534.aimms_nwd_trial_flatrate?tab=overview 国内では、日立ソフトウェアがサプライチェーン最適化ソフトを提供しているが、基本的な思想は同じで、いつ、どこの拠点で、どれだけの製品を生産すればいいのか、膨大な組み合わせをシミュレーションするというもの。 日系も頑張ってますね! 一方Big4系だと、下記のデロイト社のリリースのように、Coupaが提供するサプライチェーンネットワークソフトを使っていたり。 https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/operations/solutions/scm/supply-chain-network-design.html 何か結論があるわけではないのだが、 なんとなく世の中の動向として、このサプライチェーンを最適化しようとする機運と、そのためのソリューションが増えてきたなぁと感じたので共有までです。 今後はきっとAIの進歩によって、また別の最適化手法が登場するのでしょう。 要チェックやで!
DHLの北米倉庫における物流ロボット活用
こちらはDHLサプライチェーンの北米における荷卸しでのロボット活用事例です。 https://m.youtube.com/watch?v=LPTKL8mxqMY&feature=youtu.be 工場とかでは当たり前のようにこんなロボットが使われてるので、いつか物流施設でもこういう時代が来るのかなぁーとか思ってましたが、既に来てました ロボットはアメリカのロボティックス企業「ボストン・ダイナミックス」社製っぽいですね。 人間では届かないような高い荷積みや、重いものなんかの取扱いでは活用できそうです。
Maerskのブロックチェーンプロジェクト「Tradelens」がひっそりと終了していた件
Maerskと言えば、世界No.1の海運会社ですが、そんなMaerskが進めていたTradelensというブロックチェーンプロジェクトを終了したとの発表です。。。(悲) ●プレスリリース https://www.maersk.com/news/articles/2022/11/29/maersk-and-ibm-to-discontinue-tradelens?exit=Newsletter TradelensはMaerskが2018年からIBMの協力にて進めていたブロックチェーン技術を活用した国際貿易プラットフォームです。 分散台帳システムを取り入れることで、セキュリティの高いデータ基盤を作り、企業・顧客間のデータ共有をより円滑にすることを当初は目指していたのかなと、 ただ下記のコメントにもある通り、企業のコラボレーション(協力)を得られず、結果的にプロジェクトはストップしたと。 Unfortunately, while we successfully developed a viable platform, the need for full global industry collaboration has not been achieved. サプライチェーンのデジタル化は、今が旬ですし、そこにブロックチェーンを使うという二歩も三歩も先を見据えた取り組みで、結構期待していましたが、、、残念。 自分もこの業界のDX化に携わったことがありますが、ビジネスやオペレーションに実装できるDXとなると、現実的にはかなり限定的(RPAの活用やデータ分析基盤)なんだろうなと感じさせられる発表でした。
Project44が日本市場で拡大している件
「Project44」という会社をご存知でしょうか? サプライチェーンや物流DXに携っている人なら、聞いたことがある方もいるかもいれません。 3年ぐらい前から所々で名前を聞くなぁと思っていたのですが、所詮は海外のサービス。 海の向こうの製品なので、日本マーケットでの本格普及はまだまだ先だろうなぁぐらいに思っていたところで、ヤマト運輸のCVCが2022年に投資実行したという情報を聞いてから、グッと興味が強まりました。 そのプレスリリースがこちらですね。 →https://www.yamato-hd.co.jp/news/2021/newsreleasa_20220119_1.html このプロジェクト44というのは、簡単に言うと、物流やサプライチェーンをEnd-to-Endで可視化するソフトウェアです。 どこで調達して、どこにどのような経路でものが運ばれたのかを可視化するというイメージです。 何で今可視化ツールなのかと言うと、 今サプライチェーン業界は、物流コストが上昇したり、欧州を中心に調達元を体外的に公表するCSR活動が求められたり、可視化がキーワードになってきている社会的な背景があるんですね。 コスト削減するためにはまず現状発生している無駄を明らかにしないといけないので、そういう意味でも可視化は重要だったり。 大手の物流会社が顧客向けのサービスとして提供するケースなんかも増えてきています。 →DHLサプライチェーン、SC可視化で新施設 https://www.jmd.co.jp/article.php?no=270755 そんな矢先、先日自動車メーカーの日産がプロジェクト44を採用したとの発表が出てました。 https://www.asahi.com/and/pressrelease/423728424/ プロジェクト44は、ついこの前、デンソー社が採用発表したばかり。 両方とも大手企業ですが、このサプライチェーンの可視化・最適化の動きは、まだまだ他の製造業にも波及していきそうですねー。 以上、ちょっと気になるデジタルなニュースの共有でした!