MAERSK(マースク社)の企業情報 世界一の海運企業

グローバル総合物流企業のA.P. Møller – Mærsk(マースク)の企業情報です。

国内ではあまり知られてないかもしれないですが、世界では№1の海運企業で、国内の街中を走っているトラックを良ーく見ていると、「Maersk」のロゴが入った大きなコンテナトラックをしばし目にします。

本記事では、Maerskの最新のアニュアルレポートから必要な情報を抜粋して、整理したものを共有します。

転職活動や就職活動で物流業界に興味がある人は、是非参考にしてみて下さい。

目次

◆企業概要

企業名A.P. Møller – Mærsk
設立年1904年
本社デンマーク
海外拠点数130か国
従業員数約79,900
年間売上高約4兆3,000億
株式公開上場
日本オフィス東京赤坂溜池タワー

海運輸送、陸輸送(トラックや鉄道)、ターミナル事業(荷揚げ)、造船事業の4つのセグメントでサービスを提供。海運ビジネスでは世界一の売上高。

2019年度末時点では自社船を307隻保有し、チャーター船の401隻を含めると合計708隻の船舶分の輸送力を持つ。タグボートに関しても、合計366隻保有する。

◆業績

-企業全体での業績
 201720182019
Net Turnover(売上)31,18939,25738,890
EBIT2214091725
EBIT率0.7%1.0%4.4%
純利3,2093,032-44
純利率10.3%7.7%-0.1%

※単位は百万ドル

2019年度の決算は、減収増益。
Maerskは2019年4月に「Maersk Drilling」事業を売却し、これにより-553Millionドルの減損損失を計上しています。その結果最終的には赤字着地となりました。
2018年3月には「Maersk Oil」を売却。エネルギー事業から撤退の意向を表明しました

-セグメント毎の業績

2019年度決算資料より抜粋し整理しました。

ポイントとしては、
・最大の事業である海運事業が前年比115%と好調。
荷揚げ事業についても好調。
・陸運事業は、売上低下も、収益性が向上している。
造船事業の売上が低迷している。

①Ocean/海運事業

 20182019成長率
Revenue(売上)28,36628,418100.2%
EBITDA3,7824,356115.2%
EBIT率13.3%15.3% 

2019年度の年間コンテナの輸送量は4,124,860TEUでした。比較としてKuhnelの2018年度のコンテナ輸送量が4.7Million TEUです。

②Logistic and Service/陸運事業

 20182019成長率
Revenue(売上)6,0825,96598.1%
EBITDA191238124.6%
EBIT率3.1%4.0% 

➂Terminals & Towage/ターミナル・引き船事業

 20182019成長率
Revenue(売上)3,7723,894103.2%
EBITDA9981,107110.9%
EBIT率26.5%28.4% 

ターミナル事業に関しては、2019年度において、トルコのイズミル及び神戸六甲のターミナルを撤退しています。これにより、同社の欧州及びアジアにおけるターミナル事業は減少。
一方、ラテンアメリカ(+22%※主にMorinの物量増)、北米(+9.9%※ロスアンジェルスの物量増)、アフリカ・中東(+4.6)が事業をリードしています。

④Manufacturing & Others segment/造船事業

 20182019成長率
Revenue(売上)2,7872,17277.9%
EBITDA163205125.8%
EBIT率5.8%9.4% 

造船事業に関して、2019年1月にMaerskは、ドライコンテナの造船から撤退すると発表しました。今後は冷凍車(reefer)に事業を集中させる意向。

 

 

 

 

ブログ管理人について

ブログ管理人について

元々物流会社で勤務してました。今は外コン勤務です。
SCMに携わってもうすぐ10年。自分の学びも含め、世界の物流・サプライチェーンに関する情報収集・発信しています。
よろしくお願いします。

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