Category: 時事/News

サプライチェーンが強い企業のランキング

物価高や原油高など、昨今の企業のオペレーションは様々な不確実要素を抱えています。 また物流の2024年問題では、残業時間の上限により厳しい制約が追加され、日本国内の多くの企業が慢性的な人手不足で苦慮しているのではないでしょうか。 そうした中、より強靭なサプライチェーン網を構築することが求められています。 サプライチェーンに強い企業を調べてみたところ、イギリスの調査会社ガートナー社がサプライチェーンが強い企業をランキング形式で毎年発表しているので、最新のランキングを共有です。 ●元ソースはこちら https://www.gartner.com/en/newsroom/press-releases/2023-05-24-gartner-announces-rankings-of-the-2023-global-supply-chain-top-25 さて、ランキングの結果を見てみると、まずは多くが欧米企業ですね。 アリババが23位にランクインしていますが、それ以外は欧米企業です。 一方日系企業は2023年もランクインしてないです。ここ10年以上日系企業はランクインしてませんね。 ちなみにこのランキングですが、ポイントの内訳としては下記の5つがポイントのようです。 1.Peer Review(企業同士の評価?) 2.Gartner Review(ガートナー社の独自評価) 3.ROPA(Return on Physical Asset。有形固定資産に対する利益率) 4.Inventory Turn(在庫回転率) 5.Revenue Growth(売上成長) 6.ESG 財務面の定量的なスコアに加えて、Peer Reiew(企業間での評価)が含まれているのが面白いですよね。 今後のランキングの変化にちゅうもぬひたいと思います。

物流費の高騰は日本だけではないという話し

2024年問題や慢性的な人手不足により、物量がこのままの推移で維持されれば、恐らくいずれサービスレベル(納期や配送品質)に影響が出るか、物理行きコストが増加するタイミングが来るだろう。 需要と供給の関係で見ればそれは明らかで、2024年問題でドライバーの供給量に制限がかかる一方、物量の需要は維持されるのだから、一般的には価格は上がっていく。 そうした影響を受けて物流費が高騰している企業も多いのではないでしょうか。 一方視点を広く見てみると、これは日本に限った話ではなく、世界的にもエネルギー価格の高騰やインフレによりコストが上昇していることがわかる。 例えばアメリカ。 下記の記事によれば、物流費は資源コストの増加やドライバー運賃の上昇により、前年比で20%以上もマージナルコストが上がっていると発表している。 https://www.foodlogistics.com/transportation/trucking/news/22866124/american-transportation-research-institute-atri-motor-carriers-experience-spike-in-equipment-wage-total-costs-in-trucking-atri-study コスト増加は日本に限った話ではなく、世界的にも取り組まなければならない社会課題でもあることがわかりますね。

米Blue Yonderのネットワーク供給網とは

さて、この度日経新聞が下記記事を公開したので、ちょっと考察。 ブルーヨンダー、供給網管理の提案強化 3年で営業4割増 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF13B7U0T10C23A6000000/ ブルーヨンダーはパナソニックが8600億もの巨額な資金を投じて手に入れた企業なのだが、伸び悩んでいるという噂もよく見る。 この製品は基本的にはライセンス販売が中心なので、新規顧客獲得が経営成績上重要な指標となってくる。 ライセンスが1つ取れれば、その後何年にも渡ってくるビジネスモデルだが、新規獲得がうまくいってないのだろう。 実際2023年1月には前CEOの桐生氏が退任した報道も出た。 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF19C4S0Z10C23A1000000/ 正直一見暗いニュースに映ったのだが、下記の記事にもあるようにパナソニックはブルーヨンダーを買収後自社のサプライチェーンの最適化で本製品を使い、製品のノウハウや活用方法のナレッジを蓄積してきていることがわかる。 https://japan.zdnet.com/article/35187916/17/ こうしたサプライチェーン最適化のソフトは実は新興企業が沢山出てきているのだが、パナソニックの強みはなんと言っても自社のネットワークの構築で実際に使ってきて貯めてきた知見だろう。 他社や他人にモノを売る際、自社のでの成功体験がある方が売りやすいに決まっている。 そういう点では、買収後これまで自社サプライチェーンを最適化することで培ってきたソフトウェアの使い方の「勘所」を今後展開していくというフェーズに入ったのではないかと筆者は考える。 株式上場も目指しているということで、今後が楽しみですな。

EUと日本がデジタル国際貿易で協定を結ぶ

これまた目を引くニュースが入ってきました。 EU and Japan strengthen cooperation on digital trade and economic security   先日6月27日に経済産業省の西村大臣がEUとのハイレベル経済対話(HLED)に参加したとのニュースです。   EU経済圏との連携を高めるために、EUと日本は国際貿易におけるデジタル商圏の加速で連携していくとのこと。   その中で「Resilient Supply Chain(強靭なサプライチェーン)」の構築や、データガバナンス体制の面で連携を取っていくとのことです。

ガートナーサプライチェーン2023 日系企業のランクインは?

こんにちは! 筆者が毎年発表を楽しみにしている「Gartner Global Supply Chain Ranking」。 先日2023年版が発表されました。   ということで、結果がこちら。   ほとんどが欧米企業!! 23位にAlibabaグループが入ってますが、それ以外は欧米企業が独占ですよね。   というわけで、今年も日系企業はランクイン0社。 日本にもトヨタとか、ソフトバンクとか、ファーストリテイリングとか、世界に名を馳せる企業はそこそこあるはずなのに、どうしてこうもサプライチェーンは弱いのか。。。   確か10年ぐらい前にトヨタロジスティックスがランクインしたのを見て以来、 一度も日系企業を見たことがないです。   日本でサプライチェーンの仕事に携わる人間として、 日系企業をなんとか1社でもランクインさせられるようこれからも超超超微力ですが日々励んで参ります。   それでは、また来年!   ソースはこちら Gartner Announces Rankings of the 2023 Global Supply Chain Top 25

AccentureとMicrosoftがサプライチェーン向けソリューションを構築

先日Accentureのニュースリリースに下記の記事がアップされでした。 ●タイトル:Bringing blue-sky thinking to global operations The Microsoft cloud supply chain control tower https://www.accenture.com/us-en/case-studies/software-platforms/microsoft-control-tower?c=acn_glb_fy24cloudplatfosprinklradvocac_13637968&n=smc_0523&abc=fy24+cloud+platform+acceleration_advocacy_100004117726937&linkId=100000201804678 アクセンチュアとマイクロソフト組ませたらあかんやろ。。。って感じです。 記事の内容としては、Microsoftが自社製品のサプライチェーン網を自社のサプライチェーン可視化ツールを使って改善したというストーリーです。 その構築をアクセンチュアが手伝ったとのことです。 このサプライチェーンの可視化は今業界の中でもニーズの高い領域で、話題性の高いジャンルです。 老舗のIT企業だとSAPがサービス提供していますが、スタートアップ企業もプロジェクト44辺がサービスインしてますし、国内サービスでもShippioなんかがサービスインしてます。 この記事をチラ見した限りでは、今後Microsoftはこの領域の市場を取りに行こうとしてますよね。 しかも自社の製品でPoC出来るから、サービスもどんどん磨き込まれるし、実際に自社が製品のユーザーとしての立場なので改善にも繋げられる。 ましてや世界中に顧客パイプを持ってるMicrosoftがこんなサービス提供し始めたら、スタートアップは敵わんわ!! はい、個人的にこのニュースはサプライチェーンソフトウェア業界に影響出しそうなニュースでしたので、共有してみました。

HaviとKinaxisがファストフード業界向けソリューション提供で提携

3PL・物流サービスプロバイダーのHavi Supply Chainは、米Kinaxis社と共同で、ファストフード業界向けにKinaxisのソリューションを活用したサプライチェーン最適化サービスを提供することを発表しました。 Kinaxisが提供するAI/機械学習を活用した最適化エンジンRapidResponseを活用し、 サプライチェーンの予知や予測分析、End-to-Endでのサプライチェーンの可視化、柔軟なシナリオ分析サービスを提供するとのことです。 3PL企業とSCMソフトウェア企業は、物流業界・部門向けにサービスを提供するという点で、顧客基盤が重なるので、こうしたアライアンスの動きは今後も進みそうですね。 ●URLはこちら https://www.havi.com/press/leading-supply-chain-company-havi-and-supply-chain-technology-leader-kinaxis-join-forces

2023年3月の航空貨物は対昨年比で減少

航空貨物向けの管理システムを提供するCargo.AIが、2023年4月の航空貨物の物量レポートを公開しました。 その結果によると、2023年3月の航空貨物のCTK(コートン・トン・キロメートル*輸送トンキロメートル)は2022年比で7.7パーセント減少。 グローバルでの物量は全体として減少傾向にあることを発表しました。 ●レポートはこちらで公開しています https://www.cargoai.co/blog/capacity-statistics-apr-2023/

Scroll to Top